写真の場面であなたならどうする? 何を切る? 下にある【答え】を読む前にまずは考えてみよう!

 熱戦が繰り広げられている麻雀「Mリーグ」で話題になるのが〝プロならではの選択〟だ。「ここでそれを切るのか!」「その牌を鳴くの⁉」とファンを驚かせ、うならせる打牌選択を当コーナーでは毎週、クイズ形式でお届けしている。さあ、じっくり考えたら、答え合わせ。プロがどんなことを考えているのか…そこにはハイレベルな〝読み〟と、素人には想像もつかない思考が隠れているはずだ。

【答え=白】目標のためなら、可能性が低い手材料は序盤から整理する。トップを目指した瑞原明奈(U)の整理整頓が光る選択があった。自風の北、役牌の白という2つの対子。ひょっこり赤でもドラでも引いてくれば、トップ同点条件をクリアする3900点(積み棒&供託2600点)が見えるところ、瑞原はなんと白の対子に手をかけた。

 トップが+50、2着が+10と、トップのポイントが大きいMリーグルール。チームカラーとしては2着キープもよしとするが「ここは数牌の横伸びの良形を考慮して、ツモ条件の際にもツモりやすい形を残し、トップの可能性を最大限まで高める選択としました」と逃げ切り2着ではなく、逆転勝利を目指した。

 だが、なぜ白切りなのか。「トップを狙って、3900点以上の手を目指すことを考えた時に白と北、両方鳴けたとしても2000点止まりで足りないと思いました」。トップ目だった丸山奏子(赤)は3万4200点。積み棒2本を含めた2600点直撃でも足りない。1200・2200のツモアガリならかわせる。「ドラ引き、赤引きで条件達成は可能かもしれませんが、逆を言うとそうでない限り白、北を鳴く進行は2000点テンパイになる確率が非常に高い」

 鳴かずに進めて赤、ドラが来れば、リーチ・ツモ・ドラで逆転可能。白は2巡目に瀬戸熊直樹(雷)が1枚切っていることも考えれば、最終的に白が待ち牌候補になることも避けたかった。

 この一局、後に2人からのリーチを挟まれつつ白、さらに北の対子を処理し、鳴き仕掛けのタンヤオで立ち回って、逃げ切り2着。最高の結果とはならなかったが、上を目指しつつ、しっかりとポイントを持ち帰る、確かな雀力を示すこととなった。