来月4日に迫ったプロ麻雀リーグ「Mリーグ」2021シーズンの開幕に合わせ、今週から当「週刊Mリーグ」も復活です。一気に5人もの選手が加入したことに加え、電撃移籍もあり、チーム編成や顔ぶれが大きく変わりました。3回にわたり、詳しく解説していくので、今のうちに“予習”しておきましょう。まず1回目は、ディフェンディングチャンピオンEX風林火山に加入した2人。勝負強い実力派・松ヶ瀬隆弥と、同チームの亜樹と姉妹での参戦となる二階堂瑠美です。

――200人近くのプロが参加した新メンバーオーディションで優勝し、風林火山から指名されました。チームの印象は

 松ヶ瀬 麻雀に関しては守備意識の高いチーム。自分のスタイルとピッタリなのでやりやすいと思います。

 ――ストロングポイントを教えてください

 松ヶ瀬 麻雀対局における自分の一番の強みは、勝負どころの見極めとその局面における勝負強さだと思っております。ここ一番の勝負どころでの勝率は誰にも負けない自信があり、今後も勝ち続ける自信もあります。麻雀のスタイルは基本なんでもやる、できることは全部やるタイプだと思っておりますが、周りの印象は守備型らしいです。基本的に守備を強く意識してはおりますが、勝負どころでは人が変わったように押すのと、見た目の風貌で怖がられることが多いです。見た目から攻撃型に思われがちですが、一度麻雀を見てもらえばわかると思います。

 ――戦ってみたい選手はいますか

 松ヶ瀬 多井さんです。(同じ団体の)RMUの代表の多井隆晴とは10年近く戦ってますが、渋谷ABEMASの多井隆晴とは戦ったことがないので一番戦いたいです。

 ――リスペクトしている選手は

 松ヶ瀬 Mリーガー全員です。この舞台にいる選手は全員が何かしらの強さを持っていると思っているので、特に自分にない強みを持っている選手にはリスペクトが強いです。

 ――2021シーズン開幕まで1か月を切りました。強化しているポイントは

 松ヶ瀬 各選手の打ち筋の研究はもちろんですが、卓上での表情やしぐさなどの癖にも注目して勉強しております。特に各チームのポイントゲッターに関しては深く掘り下げて研究してます。

 ――チームにとって、どういう存在になりたいですか

 松ヶ瀬 オーディションを勝ち抜き指名されたこともあり、自分は麻雀の強さで指名をされたと思っております。安定してプラスポイントをチームに持ち帰る選手になりたいです。

 ――個人目標、チーム目標を教えてください
 松ヶ瀬 Mリーグでの個人目標は個人ランキングで3位以内に入ること。チーム目標は初の連覇です。

 ――EX風林火山は2020シーズンの優勝チームです。チームメートには妹の二階堂亜樹選手もいます。どのような印象を持っていますか

 瑠美 初年度準優勝、昨年度優勝したチームですので、選手に対する信頼感は厚いです。自分が調子の悪い時に安心して背中を預けられるメンバーしかいないので、何の不安もありません。私もそう思ってもらえるように頑張ります。

 ――長年、麻雀界をけん引してきましたが、改めてスタイル、強みを教えてください

 瑠美 基本的には手役を絡めて高打点に仕上げるスタイルですが、状況に応じて臨機応変にさばいたりもしていくつもりです。シーズンの序盤は積極的にトップを狙っていこうと思っているので攻める場面が増えるかと思いますが、極端に無理な攻め方は控えようと思っています。配牌から最終形までの構想力を見てもらいたいと思います。

 ――Mリーグには様々なタイプの選手がいます。戦ってみたい選手、リスペクトしている選手、ライバルだと思う選手はいますか

 瑠美 対戦経験のない選手には、不安もありますが、同卓できるのは楽しみです。現Mリーガーは同じチームの方も含めて全ての選手にリスペクトもありますし、ライバルだと思っています。私が入ることによってつまらなくなったと思われないように努めたいと思います。

 ――Mリーグ対策として取り組んでいることはありますか

 瑠美 もともとMリーグ自体は見ていましたが、それ以外の対局(それぞれのリーグ戦など)を意識して見るようにしています。
 ――個人目標、チーム目標を教えてください

 瑠美 個人最高スコアを狙います。チームの目標はもちろん連覇!

 ☆まつがせ・たかや RMU所属。2012年、最高位戦日本プロ麻雀協会のタイトル「最高位戦Classic」優勝。17年にはRMUの最高峰タイトル「令昭位」を獲得した。EX風林火山ドラフト会議指名選手権オーディションで優勝してMリーグ入り。

 ☆にかいどう・るみ 日本プロ麻雀連盟所属。実妹の亜樹とともに「二階堂姉妹」として人気を博し、2000年代から業界をけん引。プロ最強位(第17期)、プロクイーン決定戦(第11期)など、数々のタイトルを獲得している。ニックネームは「天衣無縫」。