【週刊Mリーグ】勝俣プロのオリジナル手順

2020年05月30日 12時00分

西を持ってきて長考…何と4筒を切った

【人気モデル・岡田紗佳のもう一度見たいMリーグ】KADOKAWAサクラナイツの岡田紗佳です。今週は勝又プロが見せた、Mリーガーの誰もしないだろうオリジナル手順を取り上げます。

 5巡目で西を持ってきたところで、読みが鋭い勝又プロにしては珍しくかなり時間を使って考え、筒子456から4筒を切りました。麻雀初心者が同じことをしたら、多くの人が「これは切っちゃダメだよ」と教えるでしょう。手牌の前に「勝又健志」というネームプレートがなかったら、「この人は麻雀が分からないんだろうな」となるくらいの一打です。

 ではなぜ勝又プロは4筒を切ったのか? まず注目すべきは親の小林プロの捨て牌です。第1打から8筒9筒と手出しでターツを落とし守備的に打っているのかと思いきや、9萬の後に生牌(ションパイ)の役牌・南を手出ししました。小林プロは2着目に3万点差以上を付けたダントツのトップ目でまくられる心配があまりないとはいえ、かなりやる気で攻めているなと感じます。

 2着目の勝又プロがマークしなければならない3着目の白鳥プロ、寿人プロは字牌を1枚も切らない変則的な捨て牌です。

 一方、自分の手牌を見てみると、筒子で1メンツはあっても、かなり手形は悪い。しかも打点も見えません。トイツになった發以外の生牌の字牌4枚を全て切って、鳴かれなくて、自分のアガリになると考えるのはかなり楽観的というか無謀ですよね。アガリに向かうような手ではないなと思います。

 となると、どうやって守りながら手を進めるかが大事になってきます。そこで“麻雀IQ220”の勝又プロが編み出したのが4筒切りだったのです。字牌を切らないにしても孤立している8索くらいは切りそうなものですが、よく見たら8索だけが他の人が切っている牌なんです。しかもその人が競っている3着目の白鳥プロだから取っておきたいのはなおさらです。生牌の字牌も切りたくない、七対子の目も消したくないということでメンツを壊す4筒を選んだのです。

 自分の手牌に価値がほとんどない。両脇に字牌が使われていそうで、生牌の字牌4枚を切ってまでアガリに向かうのはリスクが高い。点数状況的に大きいアガリが必要ではなく、守って終わりたい。大きいトップ目の親番の人もやる気がある。すべて考えて、一番危険そうなところから切ったのです。

 守備的な七対子に向かった選択がズバリと的中し、最速で聴牌(テンパイ)しました。アガることこそできませんでしたが、この形の聴牌になる人はほとんどいないと思います。

☆おかだ・さやか=1994年2月19日生まれ。東京都出身。モデルやグラビア、バラエティー番組などで活躍。漫画原作も手がける。日中ハーフで、6歳のころから麻雀に親しみ、2017年4月に日本プロ麻雀連盟所属女流プロ雀士となった。「KADOKAWAサクラナイツ」から指名を受け、今シーズンからMリーグに参戦。青山学院大学出身。T170・B85・W58・H83。“役満ボディー”の異名を持つ。