コロナ禍の牛ホルモン廃棄問題の解決に! ホルモン焼きそばを作りましょう!!

2021年02月22日 16時00分

三宿の六甲園と作り上げたホルモン焼きそば

【田辺晋太郎の肉アカデミー】Nice to MEAT you! 2016年から始まったこの連載、なんと100回目を迎えました。今回は、新型コロナ禍で起こったある問題を未来を見据えながら解決する、そんなお話をしたいと思います。

 目下、2度目の緊急事態宣言中です。飲食店が営業を自粛したことで、生産者が打撃を受けています。例えば牛肉。牛は育てるのに28か月かかります。つまり、いま出荷時期を迎えている牛はコロナのコの字もないころに育て始めています。「命」だから簡単に“減らす”なんてことはできません。

 一方で、いつ死ぬかもわかりません。出荷前に死んだら商品としての価値はゼロです。半年ぐらい餌を与えながら待って、34か月で出荷すればいいじゃん!なんて簡単な話じゃないのです。

 いまのところ、焼肉店は好調なので、肉はよく売れています。問題は煮込みや鍋に使われていた小腸、フワなどのホルモンです。居酒屋が軒並み閉まっているため行き先がなくなり、冷凍庫はパンパン。ではどうなるかというと、廃棄されているんです。私が牛だったらすべてをおいしく食べてほしいのに、一部といえども捨てられるなんて、こんな悲しい話はありません。

 そこで自分に何かできないかと考えました。まずはこの小腸やフワで料理を作って東京から発信しよう。それがきっかけになり、日本各地でホルモン料理を考案して発信してくれれば、この状況が少しは改善されるんじゃないか。私ひとりじゃどうしようもないですが、賛同してくれる方が増えれば、道が開けるかもしれません。

 では何を作るか。「ホルモン焼きそば」です。以前、食べてそのおいしさに可能性を感じていたんですよ。しかも焼きそばといえば、具はなんとなく豚肉やイカに固まっていて、まだまだ他の具の可能性を探求できそう。いわばブルーオーシャンです。

 お手本にしたのは、大阪・西成の高架下にあった「権兵衛」さん。残念ながら昨年、移転の可能性を残しながら閉店されました。ここのホルモン焼きそばが実においしく、またよくできてたんです。一品料理として出すホルモン煮込みを作り、それをホルモン焼きそばの具と味付けに使ってたんです。賢い!

 いいホルモンを仕入れている三宿の「六甲園」さんと一緒に作り上げたホルモン焼きそばは、試験販売して大好評でした。ホルモンカレーでも、ホルモンバーガーでも、ホルモンおじやでも、皆さん、名乗りを上げて、全国で新しいホルモン名物料理を作りませんか。

 ☆たなべ・しんたろう 1978年生まれ。東京都出身。2001年に「Changin’ My Life」でデビュー。03年に解散後は作曲家としてAKB48在籍時の渡辺麻友などに楽曲を提供。監修した「焼肉の教科書」シリーズは累計35万部を突破。最新著作「焼肉のすべて」が発売中。両親は歌手の田辺靖雄と九重佑三子。

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