東京・三軒茶屋「酒羅場」で気付いたある“現象” …店内は女性でいっぱい

2021年02月08日 16時00分

【写真左】鴨月見。焼き鳥はさすがのクオリティー【写真右】半熟卵がのったポテサラ

【田辺晋太郎の肉アカデミー】Nice to MEAT you! 先日、学芸大学の人気焼き鳥店が三軒茶屋に出したお店へ行き、ある“現象”に気が付きました。

 そのお店は「酒羅場」。学芸大学の「鳥せん」と三軒茶屋の居酒屋のオーナーが手を組んで始めたお店です。昨年7月に開業するや大人気に。店内は女性客ばかりです。

 このお店の特徴は、焼き鳥店が関わっただけある焼き鳥メニューの豊富さとおいしさ。そしてオシャレ感もある充実したサイドディッシュの数々と、こだわりのドリンクです。

 いわゆるインスタ映えもしっかり取り込んでいて、真っ白なチーズでつくねが見えない「パルミジャーノつくね」や、半熟卵がのったポテサラ、「目玉焼き」という名のゆで卵串、半身のパイナポーが出てくる生パインサワーなどなど、写真を撮りたくなるメニューがたくさん。抹茶黒蜜サワーのような女性が好きそうなドリンクもあります。しかも全体的にリーズナブルなんですよ。こりゃ人気出るわ。

 で、しばらく居て気が付きました。ここ、みんな焼き鳥店だと思って入ってくるし、焼き鳥は専門店のおいしさだけど、中身は完全に居酒屋やん! 焼き鳥を前に出した方が罪悪感がなくて女性も入りやすいんですね。

 昔のチェーン居酒屋なんかでは、焼き鳥を注文すると硬くて身が小さくて、あまりおいしくないのが出てきたもんです。ああいう店、確かに客はオジサンばかりだったなぁ。最近、チェーン居酒屋を前ほど見なくなったなと思ってたら、こういう焼き鳥メインの居酒屋が成功している。“なんでもある”百貨店的な居酒屋より、焼き鳥など“売り”がはっきり見える方が客の心をつかむんですね。

 そういえば、ファミレスはお酒の種類が充実して居酒屋化しているし、串カツ田中は子供連れを取り込んでファミレス化している。回転ずしは魚介居酒屋のように使う人もいるし、うどんやラーメン、から揚げ、デザートなど、すし以外のメニューが増えてファミレスのようにもなっています。幅が広がって、かつてのカテゴリー分けが無意味になってますね。

 これから焼き鳥店や焼き肉店の皮をかぶった居酒屋が増えそうですね。メインもサイドメニューもおいしいなら、どんどん増えてほしいものです。

 ☆たなべ・しんたろう 1978年生まれ。東京都出身。2001年に「Changin’ My Life」でデビュー。03年に解散後は作曲家としてAKB48在籍時の渡辺麻友などに楽曲を提供。監修した「焼肉の教科書」シリーズは累計35万部を突破。最新著作「焼肉のすべて」が発売中。両親は歌手の田辺靖雄と九重佑三子。BS朝日「美女と焼肉」にレギュラー出演。

【関連記事】