【海外競馬】コロナで大混乱…来年も世界競馬は我慢が続く

2020年12月29日 14時00分

【TPC秋山響の海外競馬解析】今年の世界の競馬は新型コロナウイルス感染症で大きく揺れた。

 日本では全国一斉に競馬が中止される事態は避けられたが、世界では英国、アイルランド、フランス、UAE、南アフリカ、ニュージーランド、アルゼンチンといった主要開催国で一時完全にストップ。英国の国民的な人気レースであるグランドナショナルやUAEのドバイワールドカップ開催も中止に追い込まれた。特に後者は中止の発表がレースのわずか6日前。アーモンドアイを含む日本調教馬20頭は現地に到着済みという最悪のタイミングで、大きな混乱をもたらした。

 中止にはならずとも、大きく日程が変わったのは、米国の3冠レースだ。

 史上初めてGⅠベルモントSが初戦(6月20日)となり(距離も12ハロンから9ハロンに短縮)、その後大きく間を空けてGⅠケンタッキーダービー(5月2日から9月5日に延期)、GⅠプリークネスS(5月16日から10月3日に延期)へと続く前例のない形に変更。ナダル(来年から社台SSで種牡馬入り)やシャーラタンのように本来の時期にケンタッキーダービーが行われていれば有力と目されていた馬が、変更後のレースが行われる前に故障してしまうというケースもあった。

 現在の主要国の開催状況については、中止という最悪の事態からはおおむね脱しているが、無観客か限定的な有観客との間で揺れているところがほとんど。先行きは極めて不透明だ。また、今年、大レースを中心に下落が目立った賞金(たとえばフランスの平地GⅠは一律40%カット)についても、来年元に戻る可能性はほとんどない。来年の世界競馬も我慢が続く。