【英GIフィリーズマイル】馬取り違えの重大ミス なぜ防げなかったのか?

2020年10月15日 16時45分

【TPC秋山響の海外競馬解析】9日にニューマーケット競馬場で行われた英国の2歳女王決定戦GⅠフィリーズマイル(芝8ハロン)で、馬の取り違いというあってはならないミスが起きてしまった。

 ゼッケンおよび騎乗予定騎手が入れ替わってしまったのは、アイルランドの名門A・オブライエン調教師が管理するスノーフォール(父ディープインパクト)と、マザーアース(父ゾファニー)というともに鹿毛の2頭。

 レースはスノーフォール(実馬はマザーアース)が3着、マザーアース(実馬はスノーフォール)が8着に入線して確定したが、レース後ツイッターで取り違い疑惑が挙がっていることを知ったオブライエン調教師(アイルランドにおり、リアルタイムでのレースは音声で聞いていた)が取り違えに気づいて、英国の統括団体であるBHAに報告。本稿執筆時点では結論はまだ出ていないが、2頭はともに失格となり、オブライエン調教師にも罰金が科せられる可能性が高い。

 今回の騒動は、コロナ禍にあって、普段アイルランドでこの2頭と一緒にいるスタッフではなく、英国にいる別チームが出走業務に当たらざるを得なかったという事情があった。ただ、第一にオブライエン調教師とそのスタッフに非があることは明らかではある。

 一方で、馬に埋め込まれたマイクロチップを装鞍後にBHAのスタッフがスキャンして個体識別を行うというガイドラインがありながら、なぜ取り違えを見抜くことができなかったのかという疑問は残る。再発防止のためには、ここをしっかり解明することも重要だ。

 英国では3年前にも取り違えの結果、3歳馬が2歳戦に出て勝ってしまうという事件があって対策が強化されていただけに、今回の出来事は信じられない思いだ。

 なお、大手ブックメーカーのコーラルやラドブロークスなどでは2頭ともに3着だったとみなして払い戻しをするとしている。