【海外競馬】北米競馬界の努力が実った「競走馬ファースト」

2020年03月19日 21時31分

【TPC秋山響の海外競馬解析】ショッキングなニュースが流れた。サウジカップを制したマキシマムセキュリティを管理するJ・サーヴィス調教師、昨年のGIドバイゴールデンシャヒーンを勝ったエックスワイジェットのJ・ナバロ調教師を含む27人が組織的なドーピング容疑で訴追されたのだ。

 今回の件は、競馬界で実施している薬物検査で引っかかったわけではなく、競馬界の外側の組織である司法省ならびにFBIが捜査したことによって露見したもの。今後は競馬界内部の自浄作用を強めること(例えば薬物検査および、その体制の強化、馬房のモニタリング強化など)がこれまで以上に求められることになるはずだ。その動向を注視したい。

 この衝撃的ニュースの陰に隠れてしまったが、先週は米国競馬にとってポジティブなニュースもあった。

 それはジョッキークラブの調査による昨年1年間の北米(米国とカナダ)のレースにおける競走馬の死亡事故件数が前年比8・9%減の1000走あたり1・53にまで減少。調査が始まった2009年以降で最良の数字を記録したことだ。

 これは2009年と比べれば実に23・5%減の数字であり、馬の安全を第一に改善を進めてきた競馬界の努力の成果を示すものといえる。まだ十分ではないのかもしれないが、良い方向に向かっていることは確かだ。