【海外競馬解析】米GIペガサスワールドC&ターフ 総賞金大幅ダウンの余波

2019年12月19日 21時30分

【TPC秋山響の海外競馬解析】2017年に当時の世界最高賞金レースとしてスタートした米国のGIペガサスワールドC(ガルフストリームパーク競馬場=ダ9ハロン)と、今年創設されたばかりのGIペガサスワールドCターフ(同競馬場=芝9・5ハロン)が来年、大きく生まれ変わることになった。

 今回発表された変更では、IFHA(国際競馬統括機関連盟)の薬物規制に従っての開催、つまり米国では当たり前のように使われているラシックス(肺出血を予防するために用いられる利尿剤)のレース当日の投与禁止という条件が導入されたことも注目されたが、何より競馬関係者に大きな衝撃を与えたのは、前者の総賞金が今年の900万ドル(約9・9億円)から300万ドル(約3・3億円)、後者が700万ドル(約7・7億円)から100万ドル(約1・1億円)へと、それぞれ大幅ダウンになったことだ。

 ペガサスワールドCは、簡単に言うと馬主が多額の出走権料(当初は100万ドル。今年は50万ドル)を支払い、それが賞金に充てられることで破格の高賞金を実現したレースだが、今回の変更で、この根幹ともいえるコンセプトを放棄。登録料は全て無料になったが、それと引き換えに超高額賞金という大きな目玉も失ったというわけだ。

 また、来年のレース(1月25日)への出走を考えていた陣営からは、発表のタイミングが遅すぎるという戸惑いや不満の声が上がっている。例えば今年のGIケンタッキーダービーで1位入線したマキシマムセキュリティ陣営は、それまで候補として考えていなかった2月29日にサウジアラビアで行われる総賞金2000万ドル(約22億円)のサウジカップ(ダート1800メートル)への出走を検討しているとコメントしている。

【関連記事】