【海外競馬】がん告白“レジェンド”スマレン騎手引退

2019年05月16日 21時30分

引退を発表したスマレン騎手(2013年のワールドスーパージョッキーシリーズ表彰式から)

【TPC秋山響の海外競馬解析】アイルランドの平地チャンピオンジョッキーに9回(2000、01、05、07、08、10、14、15、16年)も輝いたパトリック・スマレン騎手(41)が7日に引退を発表した。

 実はスマレン騎手は昨年3月に膵臓にがんが見つかり、その治療のために休養入り。現在は治療を終え、定期的な検査に通えばいい状況にまで回復しており、本人もカムバックの希望を持っていたのだが、治療中に6キロほど増えた体重を元に戻すことは、免疫機能を低下させる恐れがあるという医師のアドバイスを受け、自身の体、そして家族のことを考え、引退を決意したという。

 近年ではハーザンドで16年のGI英ダービーとGI愛ダービーを制したスマレン騎手だが、個人的に印象深いのはヴィニーローで01年から04年にかけてGI愛セントレジャーを4連覇したこと(欧州における同一GIの4連覇は当時史上初)。ペースの判断能力に秀でており、折り合いをつけることも巧み。さらに最後まで馬を強く動かすことができるというイメージで、馬券を買う側としては、特に中長距離で実に頼りになる騎手だった。

 なお、アイルランドでは1日にも愛障害チャンピオンジョッキー歴代最多の12回を誇り、日本でもブラックステアマウンテンで13年の中山グランドジャンプを制した障害の名手ルビー・ウォルシュ騎手(5月14日で40歳)のリタイアが発表されており、“レジェンド”の引退が続いている。