【東京大賞典=石川記者の予想】ケイティブレイブ“開腹手術→浦和記念V”その精神力の強さに期待

2019年12月27日 12時02分

調教で軽やかな脚さばきを見せたケイティブレイブ(25日・栗東坂路で)

【東京大賞典(29日=日曜、大井ダート2000メートル)石川記者の「バーンといかんかい」】走り去る車を必死に追いかけても、なかなかその距離は縮まりません。ドラマではよく見る光景。ひそかに憧れた女子が急に都会に転校すると分かり、主人公の少年が旅立ちのバスを懸命に追いかけるクライマックスです。

「待って~、止まって~。僕には君が必要なんだ~」

 これがドラマならバスが急停車して、少女が恥ずかしそうに降りてくるところ。告白シーンはとっても絵になるんでしょうが、そうはいかないのが現実です。なにせ車はバスではなく、ゴミ収集車。泣きながら追いかけるのは、パジャマ姿でざんばら髪を振り乱すアラフォーのオッサンですから。

「間違えて東京大賞典の当たり馬券を捨てちゃったの~。払い戻しは10万超えなの~」

 有馬記念が終わってからの数日だけは、まとまった休みが取れるというのが、かつての競馬記者の習わしでした。俺も茨城県美浦村から大阪へと帰省するのが常でした。

「しばらくは競馬から離れよ。来年から頑張ればええ」

 そう考えて大阪・ミナミで旧友と待ち合わせです。

「ちょっと早くに着きすぎたなあ。ウインズ難波で東京大賞典の馬券を売ってるかも。のぞいてみよかな」

 2、3日も暇を持て余すとバクチの虫が騒ぎ始めます。

「やってるやん、お客さんもようけ居てはるやん。これは参加せんわけにはいかんよなあ」

 中央と地方の垣根なんて取っ払って、日本の競馬のためにみんなが協力し合わないといけない時代です。こちらも馬券を買って貢献しなきゃ。おいっ子とめいっ子のお年玉を2000円ずつ削れば、もう一頭買えるよな。完全にダメ親父モードに入って購入した東京大賞典のボックス馬券が的中しました~! 年の瀬に10万円の臨時収入はうれしい! JRAさん、TCKさんおおきに。しかし翌日、払い戻しに訪れたウインズはひっそりと静まり返っています。

「今日はJRAの馬券しか換金できないですよ」

 何てことだ! 馬券を売るなら、そこまでちゃんとしてくれないと…。憤慨しながら、当たり馬券を財布の奥へしまい込みます。でも10万があると思えばこそ、気分良く正月を迎えることができたんですよねえ。その後に訪れる悲劇も知らずに…。

 もちろん年明けは金杯デーからボロ負け。ヤケ酒に溺れて帰宅するとポケットのあちらこちからハズレ馬券があふれ出てきます。縁起でもないものは今夜のうちに全部捨てちゃえ! 生ゴミと一緒にまとめて、ゴミ収集所へとくるくるポイ!

「ちょっと面倒くさいけど、明日は大井まで換金に行くかあ」

 ガバッと飛び起きて気づきます。あれっ、あの当たり馬券はいずこに? 午前8時半過ぎ。田舎のゴミ収集車はけっこう時間に正確です。

「待って~、止まって~。君がいないと僕はもう生きていけないんだ~」

 キャッシュレスで馬券を買う時代でも、現金で勝負してガサッと札束を手にしたい性分なんですよねえ。現地には行けないまでも、できればリアルタイムで勝負をしたい。そんなメンバーが集った東京大賞典です。今年最後の運試し! 的中した方には、即日の払い戻しをオススメします。

 調教の動きを見る限り、ケイティブレイブの前走時は決して本調子とは思えず、開腹手術の影響を懸念したものでした。しかし、実戦では3馬身差完勝のパフォーマンス。さらなる相手強化、今度は反動が出ないかの不安も残るところですが、その精神力の強さに期待します。

 次位はチャンピオンズCでは結果こそ出せなかったものの、完成形に近づいてきたと思われるオメガパフューム。

 年齢的な衰えがないことを実証したゴールドドリームまでが争覇圏内。

 地方勢ではモジアナフレイバー、ノンコノユメなら、そろそろ中央の牙城を崩せないかと注目しております。

◎ケイティブレイブ
〇オメガパフューム
▲ゴールドドリーム
△モジアナフレイバー
△ノンコノユメ
△ロードゴラッソ