【フローラS・後記】初重賞Vサトノワルキューレ オークスでアーモンドアイ&ラッキーライラックを逆転できるか

2018年04月23日 21時31分

サトノワルキューレの頭をなでて労をねぎらうM・デムーロ

 22日に東京競馬場で行われたオークストライアルのGIIフローラS(芝2000メートル)は、1番人気サトノワルキューレ(角居)が大外一気の差し切り勝ち。初の重賞タイトル獲得と同時に、5・20オークス優先出走権(2着パイオニアバイオまで)を手にした。桜花賞で衝撃的な走りを見せたアーモンドアイ、そして2歳女王ラッキーライラック。果たして4戦3勝の新星は両馬に続く“第3の馬”となりうるのか?

 前後半5ハロンの差が2秒7。2、3着馬が好位3、2番手に位置していたように流れは超スローだった。それを最後方からあっさりとのみ込んでしまったサトノワルキューレ。着差(クビ)はわずかとはいえ相当なポテンシャルを感じさせた。

「もともとスタートはあまり速くないから内枠は気になっていたが…。1コーナーで(前が)ゴチャつくところもあったし、ゆったりと運んだ」

 道中最後方の位置取りをこう振り返ったM・デムーロ。2走続けて2400メートルを使ってきた中での距離短縮だけに想定内のポジショニングでもあったが、冒頭のようなスローの流れとなれば「大丈夫かな、と思って見ていた」と角居調教師が苦笑いしたのも無理はない。

 直線は大外へ進路を取り、鞍上のアクションに応えてグイグイ伸びた。エンジンのかかりが早いタイプではない。スパッと切れるというよりも、追えば追うだけしぶとく伸びる走り。それこそが「新馬の時から東京は合うと思っていた」と鞍上に感じさせた最大の魅力なのだろう。見ている者には、クビ差と感じさせないほど余裕のあるゴール前の攻防だった。

 1分59秒5の走破時計は2016年のチェッキーノ(1分59秒7)を上回るレースレコード。しかも5ハロン通過が1秒4も遅い展開でのものだから価値は高い。そのチェッキーノは本番で2着…当然、この馬もオークス制覇の可能性は十分だ。

 もちろん、本番では桜花賞で別次元の末脚を見せたアーモンドアイ、5戦完全連対のラッキーライラックという大きな壁がある。ただし、その2頭に対して「早くからオークスを目標にしてきた」(角居調教師)という距離適性と実績、そして一流ステーブルが組んできた緻密なローテは逆転への大きなアドバンテージになろう。

 初の関東遠征の影響もあったのか、この日はマイナス4キロの馬体重。使いつつ体が減り続けており、本番に向けて「体は膨らませてあげたい」と同師は課題を口にした。中3週で再東上を余儀なくされるだけに、無視はできない不安材料だ。さらに、同じ厩舎&鞍上であるフラワーC勝ち馬カンタービレもオークス出走のため、ジョッキーも現時点では流動的だ。

 それでも、もろもろの問題をクリアできれば…。アーモンドアイが一気に塗り替えた牝馬の勢力図をさらに塗り替えることができる――。そんな可能性すら感じさせるレースだった。