【東京新聞杯】4連勝で重賞初制覇ヴァンセンヌ この勢いは本物か

2015年02月09日 20時01分

ヴァンセンヌ(右)は内と外からの強襲を退けて重賞初制覇

 GIII東京新聞杯(8日=東京芝1600メートル)は3番人気のヴァンセンヌ(牡6・松永幹)がアルフレードの追い込みをクビ差でしのいで優勝。昨年10月の500万下Vから4連勝で重賞初制覇。この勢いはどこまで続くのか。今後の可能性を探った。

 

 レース前には上がったものの、昼前から激しい降雨に見舞われた東京競馬場。「雨が降ってきたので楽しみが倍増した」とレース後に松永幹調教師が語ったように、ヴァンセンヌにとってまさに恵みの雨。近2走が今回と同じ稍重での勝利だったと同時に「脚元のことを考えれば軟らかい馬場のほうがいい」(同師)。屈腱炎で1年7か月を棒に振った経歴を踏まえれば、高速決着こそが最大の敵。“暗雲”はヴァンセンヌにとって勝利の女神だった。

 

 もうひとつの難敵(課題)は“強い前進気質”。前走(元町S)のように道中で行きたがるしぐさを見せたが「前に馬がいたから何とか抑えることができた」と福永。直線に入って早々と進路が開けたため早め先頭を余儀なくされたものの、アルフレードの猛追をしのげたのはギリギリのところで脚を温存できたから。この2着馬とは内と外の枠順の差とも言えなくはない。3枠6番の絶好枠を引き当てた時点から幸運が始まっていたのかもしれない。

 

 しかし、運だけでは重賞の常連をシャットアウトできないのも確か。「もともと持っていた高い能力をコンスタントに発揮できるようになった」(松永幹調教師)ことが最大の勝因だろう。名うての快速馬として鳴らしたフラワーパークを母に持つディープインパクト産駒。筋骨隆々の迫力ある馬体もさることながら、血統背景も一流だ。

 

「春は安田記念(6月7日=東京芝1600メートル)が最大目標。その前にどこかでひと叩きしたい」と同師。狙うは混迷続くマイル路線での頂点取りだ。“高速馬場への対応”という宿題を残したとはいえ、まずは無事に大舞台へたどり着けることを願いたい。