【エプソムC・東西記者徹底討論】東京千八巧者ダイワキャグニーか高速決着お手のもののグリュイエールか

2018年06月06日 21時32分

当舞台での凡走は考えにくいダイワキャグニー

【エプソムカップ(日曜=10日、東京芝1800メートル)東西記者徹底討論】東京競馬場を舞台にした5週連続GⅠが終わっても、まだまだ注目レースは目白押し。GIIIエプソムCは、秋へ向けて飛躍を期す馬たちが集う一戦だ。「独創」荒井は抜群の舞台巧者に、「馼王」西谷は長期ブランクを克服した素質馬に注目。果たして「実りの秋」につなげる馬はどっち?

 西谷哲生(大スポ):エプソムCといえば、エプソム競馬場で行われた英ダービーの話は避けては通れません。日本産馬のサクソンウォリアーが圧倒的1番人気を背負って出走するなんて。すごい時代になりましたね。

 荒井敏彦(東スポ):結果(4着)は残念だったが、今回に関しては運もなかった。重い馬場でディープインパクト産駒向きの条件ではなかったし、1番ゲートも悪い方に出てしまったな。

 西谷:上位3頭に少し離されたのはその分でしょうか。

 荒井:欧州のビッグレースで何より気になるのは活躍するガリレオ産駒の多さ。WASJで札幌に来てたジャルネに「凱旋門賞を勝つ方法は?」と聞いたら「ガリレオの子供を連れて行け」って。あの言葉は忘れられない。

 西谷:とはいえ、天下の英ダービーで4着は立派。しかも翌日の仏ダービーでスタディオブマンがうっぷんを晴らしてくれましたからね。やっぱりディープもスゴいですよ。今秋、この2頭がジャパンCに来てくれたら、めちゃくちゃ盛り上がるんだけどなぁ。

 荒井:欧州で調教されたディープ産駒が日本でどんな走りをするのか。確かに見てみたいよなって…そろそろエプソムCの話に入らないと、行数が足りなくなるぞ。東京1800メートルは意外に癖が出る。確か1~3着馬がすべてフレンチデピュティ産駒って年(07年)もあったな。

 西谷:要は適性がモノをいうと。

 荒井:というわけで、東京1800メートル巧者ダイワキャグニー◎だ。唯一落とした昨秋の毎日王冠でも、出走した3歳馬の中では最先の4着。昨年までは好走パターンが好位からの粘り込みしかなかったが、今年に入ってからはじっくり構える競馬もマスター。レースで学習させる横山典さんの手法に、馬がしっかりと応えている。

 西谷:コーナー4つ、久々の右回りがどうかと思っていた3走前の中山金杯で5着と格好をつけたときから、成長を感じてました。

 荒井 前走のメイSにしてもゴール前は余裕があったくらいだから、GIIIが壁になることはないだろ。飛躍の秋へ向けて、負けられない一戦だ。

 西谷:ボクはダイワキャグニーを評価しつつも、◎グリュイエールで勝負です。前走(府中S)は2年超のブランクをはねのけての勝利。まさに常識破りの走りでした。そこで負かしたウインテンダネス(6着)が目黒記念を勝っているんですから、ここで買わない理由がありません。

 荒井:そうか? スローで展開が向いたのは確かだし、反動も怖い。重賞の厳しい流れで、前回のような走りができるかは大いに疑わしいぞ。

 西谷:緩い流れに道中行きたがっていたことを考えると、むしろペースが速くなった方が競馬はしやすいはず。レコードを2度マークしているように高速決着はお手のもの。先週、マイルの新馬戦で1分33秒台の時計が出た馬場はおあつらえ向きでしょう。

 荒井:オレの相手筆頭はエアアンセムだ。7歳でもビッチリと使い込んでおらず、前走(都大路S=2着)が過去最高体重(506キロ)での出走だったくらいだから、まだまだ上がり目が見込める。直線一気がなかなか決まらない今の東京では、この馬のレース巧者ぶりを高く評価しないとな。

 西谷:サトノアーサーも当然、軽くは扱えません。どうも歯車がかみ合わず出世が遅れていますが、素質だけならGⅠでも通用する馬。自慢の瞬発力を生かせさえすれば、待望の初タイトルに手が届いても…。

 荒井 前走(メイS)はダイワキャグニーに完敗の3着だったが、休み明けの影響か、勝負どころでモタついていたからな。馬体が減っていたのは気になるけど、まあ印は外せないか。ただ、それ以上に面白いのはサーブルオールだけどな。

 西谷:仕掛けのタイミングが難しい馬だけに、引き続き鞍上ルメールは心強いですよね。

 荒井:前走(美浦S=1着)で本格化の兆しは見えたし、重賞の速い流れはこの馬に向くぞ。

 西谷:ベルキャニオンは前めで乗ったマイラーズC(5着)が及第点の内容です。展開ひとつで浮上しても。

 荒井:マイネルミラノの逃げが見え見えなら直後で運べるマイネルフロストも少々押さえておきたいな。