【天皇賞・春後記】レインボーライン総力戦制すも歓喜直後に右前肢ハ行

2018年04月30日 21時32分

1着レインボーライン(左)と2着シュヴァルグラン

 29日、京都競馬場で行われたGI第157回天皇賞・春(4歳上オープン、芝外3200メートル)は、中団の後ろでじっくり脚をためたレインボーライン(牡5・浅見)が直線で先に抜け出した1番人気シュヴァルグランをゴール前で差し切って勝利を飾った。

 逃げを打ったヤマカツライデンをめがけて2週目の向正面から中団のやや後ろにいたサトノクロニクルがまず動いた。それに合わせ3、4番手にいたガンコ、シュヴァルグランの上位人気馬が早めにポジションを押し上げる。残り1000メートルは出入りの激しい持久力勝負になった。こうなると最後は底力が問われる“総力戦”。持ち前の勝負根性をフルに発揮したレインボーラインがゴール寸前、シュヴァルグランを差し切った。

「小さいけど、いつも一生懸命に走ってくれて真面目な馬。馬自身が我慢してくれて(最後の)坂の下りを上手に走ってくれた。脚が残っていたので届いてくれると思った」と岩田。直線は開いた内を一気に突くという久々に岩田らしいスタイルで、悲願のGIタイトルへと導いたのだが…。

 残念なことにゴール板を過ぎた後に鞍上が脚元に異常を察知して、下馬するアクシデント。GIの勝ち馬がウイニングランをせずに、馬運車で運ばれるという異様なシーンが流れた。診断は右前肢ハ行――。「着順は最高でしたが、レース後の馬の状況が状況なので心苦しいです。次へ向けて何とかケアをしてあげたい」。浅見調教師は悲痛な胸の内を明かした。

 最大の持ち味である勝負根性で初GI勝利をもぎ取ったものの、タフな競馬での代償はより大きかったか。2015年ゴールドシップ以来となる阪神大賞典→天皇賞・春連勝を成し遂げ、ポスト・キタサンブラックへ名乗りを上げるに十分なレース内容だっただけに、この結果は非常に残念。今後はとにかく無事に、ターフへ戻ってくることを願いたい。