【高松宮記念・後記】GI初制覇ファインニードル 陣営が明かす「世界戦略」

2018年03月26日 21時33分

ファインニードル(手前)はハナ差の接戦を制した

 25日に中京競馬場で行われたGI第48回高松宮記念(芝1200メートル)は、2番人気のファインニードル(牡5・高橋忠)が優勝。2度目のGI挑戦で初のビッグタイトルを手に入れた。また、オーナーで世界的競走馬管理団体であるゴドルフィンもJRA・GI初制覇。果たして今回のファインニードルの勝利が意味するものとは? 検量室前の取材から展望する。

 ロイヤルブルーの勝負服が、日本の競馬史に新たな歴史を刻んだ。

「(オーナーが)ゴドルフィン名義に変わって最初のGIを勝つことができて良かった。馬に感謝しています」

 桜舞う中京競馬場で大仕事をやってのけた川田は、この勝利を誇らしげに振り返り、クールな表情を崩した。

 道中は6番手。事前に位置取りを決めていたわけではなかったが「前が速かったので自然とあの位置に」と同騎手。「3~4コーナーが荒れていたので、そこに気をつけながら」と、馬場のいい外から押し上げ、直線は一気にスパート。最後は粘るレッツゴードンキをハナ差で競り落とした。

「前走(シルクロードS)をいい形で勝ってくれて、いい状態でGIに向かうことができた。その気配の良さをレースでもしっかりと発揮してくれた。肉体的にも精神的にも成長しています」

 前走で約2年ぶりにファインニードルとのコンビを復活させた川田は、同馬の成長を手放しでたたえた。厩舎初のGI制覇となった高橋忠調教師も「昨年の秋以降、馬がグンと良くなってきた。どんどんスプリンターの体形になって、スプリンターズS(12着)の後は“ええ、こんなに良くなるの”と思ったほど。そういう体になる馬はあまり見たことがない」。昨秋のスプリンターズSは「力試し」だったが、今回は「ここを目標にきっちりと仕上げた」。成長と調整がきっちりとかみ合ったことがGIタイトルを呼び寄せた。

 気になる次走について同師は「オーナーと相談してから」としたが、「香港(4月29日のGIチェアマンズスプリントプライズ=シャティン競馬場・芝1200メートル)、それから英国(6月のロイヤルアスコット開催?)も視野に入ってくると思います」。国内だけでなく世界にも目を向けている。

 同馬の父アドマイヤムーンはGIドバイデューティフリー、ジャパンCを制した国際派。2007年に近藤利一氏からトレードでゴドルフィン傘下のダーレージャパンが手に入れたエースが、種牡馬としても大仕事をやってのけた。世界的な規模で活躍し、先見の明がある大オーナー・ゴドルフィンの後押しが加われば、ファインニードルも父のように世界に羽ばたけるはずだ。