【スプリングS・後記】快勝ステルヴィオ さあ1強ダノンプレミアム崩しだ!

2018年03月19日 21時33分

やんちゃなステルヴィオはレース後にルメールのムチをぱくり

 18日、中山競馬場で行われた皐月賞の最終トライアル・GIIスプリングS(芝内1800メートル)は、1番人気のステルヴィオ(牡・木村)がエポカドーロをゴール直前でとらえて優勝。3着マイネルファンロンまでが優先出走権をゲットした。朝日杯FS2着馬の勝利は、ダノンプレミアム“1強”ムードに風穴をあけるのか――可能性を探りつつレースを振り返る。

 無敗の弥生賞馬ダノンプレミアムに4・15皐月賞(中山芝内2000メートル)で叩きつけるであろう3度目の挑戦状。その意義を雄弁に物語るステルヴィオの快勝劇だった。

「昨年までは体が緩かったので後ろの位置取りになって、伸びても届かない競馬。それが解消していい位置を取れたのが今日は大きかった」

 鞍上のルメールが口にした馬体の進化は、苦もなく8番手というポジション取りにクッキリと表れた。逃げたコスモイグナーツが刻んだラップは5ハロン通過59秒6の緩みないペース。とはいえ2番手エポカドーロが進んだのはその15馬身ほど後方。実質は2着馬がマイペースでレースを支配した感じだ。ゆえにエポカドーロの藤原英調教師がこう振り返るのだろう。

「馬もジョッキーもパフォーマンスは100点に近かった。これで負けたらしゃあない。相手はもう少しモタつくかと思ったけど、さすがやった」

 そんな2着馬の勝ちパターンを崩したのは、言わずもがな磨き上げてきた瞬発力だった。直線半ばからグンと加速し、坂を上がってからさらにひと伸び。近10年でラスト1ハロンが11秒台だったのは2009年アンライバルド(11秒5)、13年ロゴタイプ(11秒9)、15年キタサンブラック(11秒5)の3回だけ。つまり11秒8を差し切った今年の内容は、例年通りなら皐月賞Vレベルと判断できる優秀なもの。それでも…。

 今年は誰もが認める強烈な目の上のタンコブがいる。サウジアラビアRCで0秒3、朝日杯FSで0秒6突き放された冒頭の王者ダノンプレミアムだ。果たして逆転の可能性は? この問いに答えるがごとくルメールから出たのが次の言葉だ。

「ゴールでは負けたと思ったけど、今日は休み明けでこれがメインターゲットでもないからね。マイルを使っていた時からもっと距離が欲しいと思っていたし、決勝線まで延びた走りからあと200メートルもいけると思う」

 鞍上がイメージするのは状態とパフォーマンスのさらなる伸びシロ。加えて「今日は勝ち切ったということが大きい」と木村調教師が語ったように、ナンバー2に甘んじてきた同馬が勝利の味を思い出したとあれば…。本番の4・15皐月賞では、過去につけられた着差を限りなく詰める、あるいは逆転のシーンまで期待してもいいはずだ。