【中山記念・後記】ウインブライト快勝も春GI戦線は伏兵評価? 松岡「完成は秋以降」

2018年02月26日 21時32分

マルターズアポジーの前で、大観衆に右手を上げて応える松岡=ウインブライト

 25日に中山競馬場で行われた伝統のGII中山記念(芝内1800メートル=1着馬にGI大阪杯優先出走権)は、2番人気のウインブライト(牡4・畠山)が先行馬2頭を直線でしっかり捕らえて優勝。昨年のGIIスプリングS、GIII福島記念に続く3つ目のタイトルを獲得し、今後の飛躍を高らかにアピールした。レースを振り返るとともに、今後の古馬GI戦線における同馬の可能性を探ってみる。

「(2着)アエロリットを相手本線としていたので、あれを捕まえる競馬をしようと思った」

 鞍上・松岡のこの読みがズバリはまった快勝だった。大方の予想通り、レースはマルターズアポジーがよどみないペースで逃げる展開。2番手にアエロリット、離れた3番手にディサイファ。これを見る形でさらに後方から松岡=ウインブライトが追走する。

「スタートが良くて狙った位置につけられたし、折り合いも完璧。すごくデキが良かったので自信を持って行った」

 5ハロン通過59秒2の流れをスムーズに進み、鞍上が仕掛けたのは残り3ハロンから。直線入り口で勢いのままアエロリットをのみ込み、坂を上がってさらにひと伸び。「瞬発力というより長く使える脚が長所」の言葉通り、持ち味を生かすロングスパートが3つ目の勲章をもたらした。

「(スローの)前2走とは明らかに違う流れだったし、後続に人気馬(ペルシアンナイト)がいる分、動くタイミングは難しかったと思います。ただ(コンビを)長く組んでいるだけあって見事なコンタクト。馬もそれに応えて動けたし、レースも一戦ごとにうまくなってきた」

 管理する畠山調教師の言葉通り、人馬一体の完勝だったが、こうなると気になるのは次走のGI大阪杯(4月1日=阪神芝内2000メートル)。昨年の日本ダービー(15着)以来の大舞台に焦点は当てられる。過去10年で中山記念を制した4歳馬はすべてそれまでにGIを勝っていた(11年ヴィクトワールピサ、15年ヌーヴォレコルト、16年ドゥラメンテ)。それらと匹敵する器か否か、だ。

「競馬に幅が出て馬は階段を一歩ずつ上がっている。ただ、1週前追い切り後に反動が出たように、体はまだ成長段階。今回負かした中にGIを勝った馬はいましたが、大阪杯では他にも(GI馬は)いますからね」

 トレーナーが冷静に見つめるのは「完成途上」という馬の実像。2歳時に「こんなに(トモが)緩くてよく走れる」と語った松岡が、いまも口にするのが「完成は秋以降」という成長曲線だ。その意味ではやはり伏兵の域を出ないだろう。

 ただし、何といっても魅力に映るのは、成長力を武器とするステイゴールド産駒だということ。今秋を見据えた中での4歳春にどれだけの戦いができるか…そこに注目しても損はない。