【菊花賞】ベストアプローチ下克上だ 自在性アップして初の三千もプラス材料

2017年10月17日 21時30分

豊富なスタミナと自在性が武器のベストアプローチ

【菊花賞(22日=日曜、京都芝外3000メートル)dodo馬券】3歳牝馬の秋華賞に続いて日曜の京都競馬場では牡馬の3冠最終戦・第78回菊花賞が行われる。レイデオロを筆頭に日本ダービー上位3頭が不在という混迷の中、当欄が狙うのはデビュー戦V後は勝ち星から遠ざかっているベストアプローチ。ここまで不完全燃焼の競馬が多いが、豊富なスタミナ&自在性を武器に大一番で特大の逆転ホームランを放つ。

 距離はやってみないと分からない――。初の3000メートルに半信半疑の声を上げる陣営が少なくない中で、菊の舞台を歓迎する馬がいる。名門・藤原英厩舎が送り出すベストアプローチだ。

「全然かからないので距離は心配ない。他の馬が苦にしてくれるようなら、うちの馬にはプラスになる」

 強気な口ぶりで逆転戴冠を予告するのは厩舎の番頭・田代助手。実績的には地味な存在だが、力は確か。ダービーで1番人気に支持されたアドミラブルに0秒4差2着と肉薄した青葉賞では、初の2400メートルでもぴたりと折り合った。昨年までの青葉賞最速時計は2分24秒1(2004年=ハイアーゲーム)。2分24秒0の走破時計にも大きな価値がある。

 この一戦だけでも長丁場への適性を感じるが、操作性の高さはひと夏越してさらにアップ。「以前に比べて一段と落ち着きが出てきた。自在性があってどんな競馬でもできるし、展開ひとつでチャンスがある」(同助手)。陣営は精神面の進化に確かな手応えをつかんでいる。

 消耗戦に強い欧州血統というバックボーンも、菊攻略の追い風だ。父ニューアプローチは英ダービーを含むGI・5勝。半兄のレックレスアバンダンもGI・2勝というスタミナ豊富な血筋。これまでも安定して上位の上がりをマークしてきたが、軽い瞬発力勝負では限界があったのも確か。33秒台の切れを要求されないマラソンレースでは、同馬の良さがさらに生きる可能性が高い。

 もちろん、仕上がりに不安はない。前走の神戸新聞杯は6着に敗れたが「コンスタントに使ってきた馬で、あれだけ間隔が空いたのは初めてだった。その分、馬がボケていたのだろう。使って気持ちがピリッとしてきたし、上積みは大きいと思う」と同助手。体調は本番に向けてしっかりと上昇カーブを描いており、下克上へ態勢は着々と整いつつある。

 折り合い不問で鞍上の意のままに動けるコントロールの良さは、淀の3000メートルを攻略するうえで大きな武器となる。イン突き名人の岩田を背に道中ロスなく運べれば、最強の1勝馬が菊の大輪を咲かせても驚けない。