【セントライト記念】完勝ミッキースワロー この切れ味は菊花賞でも大きな武器になる!

2017年09月19日 21時31分

ミッキースワロー(ゼッケン5)は皐月賞馬アルアイン(ゼッケン7)相手に1馬身3/4差の完勝を飾った

 台風一過の晴れやかな青空の下、中山競馬場で行われた菊花賞トライアル・GIIセントライト記念(18日=芝外2200メートル・3着までに優先出走権)は、ミッキースワロー(牡・菊沢)が皐月賞馬アルアインを鮮やかに差し切った。春は京都新聞杯で5着に敗れ、クラシック出走を果たせなかった馬が一躍、菊花賞の主役候補へ――。果たして菊の勢力図はどう変わる!?

 松山からルメールに乗り替わったアルアインの陰に隠れるように、菊沢→横山典にチェンジされたミッキースワロー。ともすれば非情とも受け取られかねない采配だが、競馬はやはり優勝劣敗の世界。最後の1冠に向け、盤石の態勢を敷きたいという陣営の意気込みがそこには表れていた。

 その期待に見事、応えたのが横山典。前日のローズSでカワキタエンカを2着に粘らせたのに続き、またしても関東のベテランがトライアルで大きな仕事を成し遂げた。

 レースは大方の予想通りサンデームーティエがハナへ。ミッキースワローは出負け気味のスタートとなったが、先団から大きく離されずに1コーナーを回り、内めからポジションをアップ。いつの間にかアルアインをマークする位置につけたのはさすがのテクニックと言うほかない。

 対する皐月賞馬もこれまたルメールらしいソツのない立ち回りで4コーナーを楽な手応えで回ったが、よりコースロスなく走ったミッキースワローとは末脚の“温存度”が違った。横山典の「思いのほか、簡単に抜いてしまった」との言葉通り、並ぶ間もなく抜き去り悠々とゴールイン。上がり33秒4はアルアインのそれに0秒4差をつける最速。もちろん、この切れ味は末脚勝負になりがちな近年の菊花賞でも大きな武器となる。

「もともと、いい馬だと感じていたし、ここにきてだいぶしっかりした。本当に良くなるのはまだ先だけど、これで菊花賞が楽しみになった」と横山典が1998年セイウンスカイ以来となる菊花賞Vに意欲を見せれば、今年のNHKマイルC(アエロリット)で同じ横山典とのコンビでGI初制覇を成し遂げた菊沢調教師も「京都は2度目になるし、とにかく運動神経が抜群。折り合いにも不安がないので、距離は大丈夫だと思う」と自信をのぞかせた。

 菊花賞トライアルの王道といえば今週の神戸新聞杯(日曜=24日、阪神芝外2400メートル=3着までに優先出走権)だが、皐月賞馬を完膚なきまでに退けた、このセントライト記念の勝利は本番を見据えるうえでも非常に大きな意味を持つ。ひょっとしたら春の勢力図を一気に塗り替える…いや、“すでに塗り替えているのでは”と感じずにはいられない鮮やかな勝利だった。