【新潟記念】重賞連勝タツゴウゲキ 中距離路線の新星へ急浮上

2017年09月04日 21時33分

長い直線を粘り切ったタツゴウゲキ=秋山コンビ

 3日、新潟競馬場で行われたサマー2000シリーズ最終戦・ハンデGIII新潟記念(芝外2000メートル)は6番人気タツゴウゲキ(牡5・鮫島)が優勝。前走のGIII小倉記念に続く連勝でシリーズ王座を射止めるとともに、中距離路線の新星へ急浮上した。

 レースが始まる前の段階で首位は札幌記念の覇者サクラアンプルール。2位タツゴウゲキがこれを逆転し、サマー2000シリーズ王者になるためには4着以上が必要だった。疲れが出やすい夏の重賞を3走。強行軍に打って出た陣営のモチベーションに疑念を挟む余地はなかったのだが…。

 単勝6番人気と扱いは伏兵レベル。だが、そんな周囲の評価も無理はない。52→55キロに増量されたハンデだけでなく、これまでの全4勝は小倉、福島、阪神内回りの小回りコースで挙げたもの。新潟外回りは500万下でも2着に敗れていたのだから。

 そんな逆境を覆した大きな要因が前走に続く秋山のファインプレー。M・デムーロの負傷による乗り替わりだった小倉記念と違い、今回はひと鞍のみの新潟参戦。芝コンディションを実戦で確かめる機会もなかった。それでも返し馬でしっかりとチェックした秋山は「向正面は悪くなかったが、直線は内がかなり荒れていた。なるべく良いところを選ぼう」とレースプランを短時間で練り上げた。

 ハナを切るほどのダッシュを見せても「1頭になって物見をするというかビックリした」のでウインガナドルを行かせての2番手を選択。直線では馬場の真ん中に持ち出して先頭に立つとアストラエンブレム、カフジプリンスの追撃を振り切って先頭でゴール板を駆け抜けた。

「止まるパターンかと思ったが、本当によく粘ってくれたね。やはり秋山クンとの相性かな」と管理する鮫島調教師も鞍上の好プレーに賛辞を贈る。

 もちろん、昨秋は一介の500万下条件にすぎなかった明け5歳馬のブレークは馬自身の成長が根本的な要因。「フットワークから才能は感じていたが、以前は股関節が弱くてレースを使うと2か月はダメージが抜けなかった。いわゆる“使った上積み”なのかな。この夏は連戦できるまでになったからね」と鮫島調教師は本格化の背景をこう説明する。

 上半期はフル稼働とあり、今後は休養が本線。今後に関しての明言は避けたが「GIにチャレンジできる立場」にまできたことは間違いない。98年オフサイドトラップ(七夕賞→新潟記念→天皇賞・秋を3連勝)とも重なる快進撃はどこまで続くのか…。復帰戦のパフォーマンスを注視したい。