【新潟2歳S】快勝フロンティア 秋以降も買いたくなる数字には見えない「真」の強さ

2017年08月28日 21時31分

フロンティア(右)は好位から上がり32秒9の猛爆で一気に勝負を決めた

 27日、新潟競馬場で行われたGIII新潟2歳S(芝外1600メートル)は3番人気のフロンティア(牡)が優勝。管理する中内田充正調教師は昨年のヴゼットジョリーに続く連覇を果たした。兄姉に活躍馬が並ぶ良血馬の今後をさっそく占ってみたい。

 1000メートル通過は61秒6という超スローペース。レース自体の上がりが33秒0ともなれば差し、追い込み勢に出番がないのは明白。典型的な外回りの前残り決着、と評価が揺らぐところだが、フロンティアの走りは“将来有望”と言っていいだろう。

「スムーズに運べたのが一番の勝因。ゲートを決めて行こうと思えばハナを切れたが、今回はレースを覚えさせる目的があった」と岩田。デビュー戦を逃げ切った後の重賞参戦には、将来への明確なビジョンがあった。

 抜群のスタートセンスで後続を引っ張る形になったが、岩田との呼吸はピッタリ。折り合ってペースを上げずにいると、結局は緩い流れにしびれを切らしたコーディエライトとマイネルサイルーンが両サイドから前方に出て3番手に収まる格好に…。絶好のペースを演出し、わずか400メートルで勝ちパターンとともに、これから歩むべき道をつくり上げた。

 母グレースランドの血統は重賞2勝、2006年ジャパンC・2着の半兄ドリームパスポートに代表される“松田博(※)ブランド”。ファーストコンタクトで「返し馬はムキになったが、レースになると賢い。長くいい脚が使えるのもよく似ている。距離は延びてもいい」と岩田は確かな手応え。この血統の背中を誰よりもよく知り、半兄をJC・2着に導いた鞍上の言葉ならさらに重みが増してくる。

 昨年に続く連覇を果たした中内田調教師は「ハナにだけは行ってほしくなかったからね。ラストは左側にフラフラしたけど、持ち味のスピードは生かせた。(10キロの馬体減は)初戦が太め残りだったので数字の心配はなかった。次走はこれから考えます」と通過点に納得の笑み。血統背景に加えて、重賞を“踏み台”にした実地訓練も完璧にこなした。時計には出ていないフロンティアの強さは秋以降にくっきりと見えてくるはずだ。

※松田博資元調教師のこと。母グレースランドの血統だけでなく、ブエナビスタ、ハープスター、ベガなど名馬を数々育て上げてきた。JRA移籍後の岩田を積極的に起用してきたことでも知られる。