【若手騎手ローカル奮戦中】加藤祥太 期待の大きさ感じさせる関東厩舎からの騎乗依頼

2015年07月31日 18時00分

調教で汗を流す加藤祥太

【連載:次代のエースへ若手騎手ローカル奮戦中(1)=加藤祥太(18)】若手騎手にスポットを当てる、夏恒例の連載が今週からスタート――。次代のエースを目指す成長株を直撃する。第1回は現在、北海道シリーズに参戦、同期で勝ち星トップを走る加藤祥太だ。(毎週金曜掲載)

 

 北海道シリーズが始まるまでに13勝を挙げ、今年3月デビューの同期の中では頭ひとつリードしていたが、勇躍函館入りした後は一線級の洗礼を受けた格好で、6週間で3勝にとどまった。

 

 先週終了時点で16勝を挙げ、全国リーディング43位は十分に立派な数字だが、6月のマーメイドSで早くも重賞騎乗依頼(ベリーフィールズで11着)が舞い込むなど、夏の北海道シリーズでの躍進を予感させ、周囲の期待も大きかっただけに、函館の数字は正直なところ物足りなく映った。

 

「たくさんいい馬に乗せてもらったのに結果を出せなくて…。取りこぼしたレースも多かったし、自分の技術不足を痛感しました」と当人。小回りコース特有のペースや位置取りの難しさに苦労して、内で包まれて追い出しが遅れて敗れたケースが多々。3キロの減量を生かした積極的な競馬が思うようにできず、2着は8回を数えた。すべてが取りこぼしとはいえないが、それなりの勝ち星を取り逃がしている。

 

 それでも、加藤への期待の大きさを感じさせたのが、関東の厩舎からの騎乗依頼数だ。「函館に滞在したことで関東の厩舎の方々からも、たくさんの騎乗依頼を受けて、人とのつながりができたのは収穫でした」

 

 函館6週間で東西合わせて48厩舎の依頼を受けたが、そのうち“関東発”は18厩舎。同じ減量騎手で2年目の井上の騎乗数を大幅に上回った。結果として数字は残せなかったが、今後は福島、新潟などのローカル遠征が中心になるだけに、大きな財産になったのは言うまでもない。

 

 今年デビューの新人といえども、昨今オーナーや厩舎関係者は、かなりシビアな目でスキルを吟味する。一度も失敗が許されない状況下で結果を求められることは当人も承知しているだけに、今週からの札幌開催は函館6週間で培った経験を生かす絶好の機会になる。

 

 ルーキーだからといえばそれまでだが、常に感謝の気持ちを忘れず、競馬に真摯な姿勢で向き合っているのは好感が持てる。“若い時の苦労は買ってでもせよ”とは、よく言ったもの。仕切り直しの札幌開催での再加速に期待したい。

 

☆かとう・しょうた=97年3月8日生まれ、大阪府出身。競馬学校第31期生として庄野靖志厩舎に所属し、今年3月に阪神競馬でデビュー。同月14日にグランシュクレでJRA初勝利を挙げる。JRA通算275戦16勝(27日現在)。