【シンザン記念】ユタカマジックだけじゃない! 快勝グァンチャーレ春への可能性

2015年01月12日 20時01分

シンザン記念を制したグァンチャーレと武豊

 3連休の中日となった日曜(11日)、京都競馬場で行われたGⅢ第49回シンザン記念(3歳オープン・芝外1600メートル)は、武豊騎乗のグァンチャーレ(牡・北出)が、中団から差し切って重賞Vを決めた。昨年のミッキーアイル、2012年のジェンティルドンナなど、近年GI馬を輩出してきたレースだが、今年の勝ち馬は果たして…その可能性を探った。

 不完全燃焼に終わった東スポ杯2歳Sのうっぷんを晴らすように、グァンチャーレが末脚を爆発させた。

 課題のスタートを決めると、深追いすることなく中団へ。3コーナー過ぎから、他の有力馬よりワンテンポ早く進出を開始し、一気に先頭集団を射程圏に入れた。直線、前を阻む馬はどこにもいない。豪快な伸びで2着ロードフェリーチェ以下の追撃を抑えてゴールへ飛び込み、重賞初制覇を成し遂げた。

 この勝利で29年連続JRA重賞制覇を達成した武豊は、「追えば伸びるんだね。初めて知ったよ」と、前が壁になり追えなかった前走をネタにジョークを飛ばすほど上機嫌。「前走(東スポ杯)後に自分から『シンザン記念を使ってほしい』と言っての出走だったからね。責任を果たせてよかった」と晴れやかな表情を浮かべた。

 この日(11日)、51歳の誕生日を迎えた北出調教師も“孝行息子”のバースデープレゼントに感慨深げ。「トモが外に外に行くようなところがあった。ひっかかるようなところがあったし、まだまだ若さがある」。厩舎を引っ張る指揮官として冷静にレースを振り返ったが、表情は笑顔であふれていた。

 それも当然だろう。近年はジェンティルドンナやミッキーアイルなどが勝ち今やGIへの登竜門として評価が高まったこのレースを制して、一気にクラシック戦線の主役候補へと名乗りを上げたのだから。

 さらに、出遅れなければ…の「タラレバ」が付いて回っていた同馬が、今回スタートを決められたことは、決して偶然ではない。それを裏付けるのが、12キロの馬体増。トモがパワーアップしたことで、駐立からのスムーズな加速が可能になった点は、春のクラシック戦線を戦っていく上で大きな収穫だ。「距離はマイルでもギリギリ短いぐらい。距離が延びるのはプラスになる」という武豊の言葉も心強い。

 勝ち時計は6年ぶりに1分34秒台後半と遅く、メンバーも例年に比べ手薄だった点は考慮すべきとしても、素質馬グァンチャーレにとって、この1勝が春への大きな一歩となったことは間違いない。