【きさらぎ賞】ラーゴムが重賞初Vも課題は持ち越し 斉藤崇調教師「素質を潰してしまわないように」

2021年02月08日 12時13分

スケールの大きな走りで重賞初Vを決めたラーゴム(右)

 35年ぶりに中京競馬場で行われた3歳クラシックの登竜門・GⅢきさらぎ賞(芝2000メートル)は、3番人気のラーゴム(牡・斉藤崇)が勝利。賞金加算に成功してクラシックへの道筋を立てることに成功した。その一方で、折り合いを欠いてしまったレース内容に目を向ければ、もろ手を挙げて喜べる勝利でもなく…。陣営のコメントをひもときながら今回の一戦を振り返る。

 順番こそ違うが、上位人気3頭によるワンツースリー。周囲から力量を認められた馬同士の争いを制し、いざクラシックの舞台へ――と来るべき春への盛り上がりに一役買いたいところだが…。勝ったラーゴム陣営が伝えてきたのはGⅠに向けての課題ばかり。クラシックの最有力馬ダノンザキッドの対抗馬になりそうなムードは感じ取れなかった。

「調教の段階から力む面が強くなっていたので、(ゲートを)出てからもポジションを取らずに行きたいなと思っていたんですけど、やっぱり力む面が出てしまった」と北村友。スタート直後から手綱を押さえ、リズムを守ることに注力。しかし、それは最初のコーナーを回る段階で破綻し、鞍上の意図と相反する形の先行策になってしまう。

 もちろん、その状況から早めに抜け出し、2着ヨーホーレイク以下の追撃を封じ込んでしまった潜在能力の高さは評価すべきで、鞍上も「次に向けて修正しなくてはいけないところも出てきましたが、負けない気持ちがとても強い馬で、僕自身も“この馬でクラシックに”と思っていました。結果を出せたことにはホッとしています」と資質の高さを再確認した様子。

 賞金加算(収得賞金2900万円)に成功した「喜び」と、次走以降の「不安」が半々といった感じだろうか。

 管理する斉藤崇調教師から出てきた言葉は、北村友よりもさらにネガティブなものだった。クラシック出走可能ラインの賞金を加算できたことに安堵する一方で、修正すべき課題が明白になったことに危機感すら覚えているようだ。

「京都2歳S(2着)の時も最初のコーナーまでは(ハミを)かんでましたけど、今回はスタートから4コーナーまで力みっぱなし。能力の高さは間違いないですが、GⅠを戦っていく上で大きな不利になってしまいます。素質を潰してしまわないよう、しっかりと修正していきたい」

 短期放牧先で馬の状態をチェックするフローを経由して次走決定になりそうだが、どのレースを選択するにしても、まずは調教段階の所作に注目したい。それが能力をマックスまで出し切れるかどうかの最大のポイントになりそうだ。

【関連記事】