【シンザン記念】渡辺「数字的には立派だったけど、視覚的にインパクトある馬はいなかった」

2021年01月12日 11時42分

シンザン記念はピクシーナイト(右)が逃走Vを決めたが…

【渡辺薫&柏木集保「私たちはこう見た」・シンザン記念】

 柏木 近年、世間的に注目度が上がっているレースですから、期待に胸を膨らませていたんですが…。

 渡辺 伏兵馬のワンツー決着になってしまったな。勝ったピクシーナイト、2着ルークズネストとも、俺の目にはインパクトが乏しい戦いぶりに映った。

 柏木 ただ、前後半4ハロン46秒3→47秒0とバランスは崩れてなかったですし、中身のある内容との認定はできます。確かピクシーナイトは前走(秋明菊賞3着)で出負けして最内を突きましたが、最後は同じ脚色になってしまったんですよね。

 渡辺 そんな馬が思い切ってハナを叩き、押し切ってしまったんだから参ったとしか言いようがない。

 柏木 おそらく前走でスパッと切れないと感じたので、試行錯誤の中、発馬が決まれば行くという選択肢もあったんでしょう。それにしてもアッサリ押し切るとは…。

 渡辺 馬体重に注目すると、上位3頭が536、500、478キロ。逆に下位3頭は442、446、448キロなんだよな。時計自体は速いけど、それ以上にパワーが必要な馬場状態が結果に大きな影響を与えている感じがする。つまり、恵まれた馬格が勝因の一端になっているのでは。

 柏木 その通りかもしれないですね。付け加えると上位2頭は中京経験があったモーリス産駒。今の馬場状態に血統がマッチしたんだと思います。

 渡辺 そう考えると1番人気で4着に終わったククナはそんなに悲観すべき敗戦ではなかった気もするなあ。

 柏木 そうですよ。大型牡馬に対して、この馬は450キロの牝馬。最後はしっかり脚を伸ばしていたわけですから。

 渡辺 一応、最後は朝日杯FS4着のバスラットレオン(3着)に迫ってはいたし、ここまでは1分33秒台の走破。次につながる内容ではあったと判断しておこう。

 柏木 バスラットレオンについて言わせてもらうと、母系にニューアプローチの血が。絵に描いたようなジリ脚タイプで本質的には時計がかかったほうがいいタイプ。今後も朝日杯FSの時計はうのみにすべきではないと考えます。

 渡辺 まとめると、今年のシンザン記念は数字的には立派ではあったけど、視覚的にインパクトある馬はいなかった。これでいいかな。

 柏木 ええ、それほどの迫力は感じませんでしたからね。クラシックにつながるレースではなかったと思います。