【JC】デアリングタクト 「上昇度」はナンバーワン オークスと同じ自信の中5週

2020年11月24日 11時30分

「上昇度」のデアリングタクト

 ラストランを迎える先輩3冠馬アーモンドアイから、若き無敗の3冠馬2頭のどちらが「現役最強の座」を受け継ぐのか!? 第40回ジャパンC(29日)の焦点だ。驚異の「上昇度」を誇示するデアリングタクト(牝3・杉山晴)に密着した――。

 8月下旬、ノルマンディーサラブレッドレーシングから秋華賞への直行が発表された時、デアリングタクトの主戦・松山は“できれば前哨戦を挟んでほしかった…”と内心は感じていた。

 無敗の快進撃を続けていると、久々は苦にしないように思われがちだが…。秋華賞のパドック、地下馬道ではかなりエキサイト。エピファネイア産駒の特徴ともいえる“燃えやすさ”は一歩間違えれば、どちらに転ぶか分からない危険性をはらんでいる。管理する杉山晴調教師も3冠最終戦当時の心境を「馬場へ出て返し馬で落ち着きを取り戻すまでは不安で仕方なかった」と振り返る。

 そう、松山が前哨戦を使ってほしいと思っていたのはデアリングタクトが実は「叩き良化タイプ」と感じているからに他ならない。

 直線だけで4馬身突き抜けたエルフィンS、重馬場の中で力でねじ伏せた桜花賞…強さを感じさせたレースは数あるが、ファンに最も大きな衝撃を与えたのはやはりオークスではなかろうか。

 道中は後方のインを追走。直線で外へ出そうとした時に前が壁になり、わずかなスペースができたのは残り300メートル地点手前。そこから一気に突き抜けた走りはまさに別次元のものだった。

 東京芝2400メートルがベストマッチしているからこそ? それもあるが、中5週のローテーション、つまり間隔を詰めて使った時にこそ、デアリングタクトが最もパフォーマンスを上げることを意味している。

「1週前追い切りに騎乗したジョッキーも“使って良くなっていますね”と言ってくれた。
馬にすごく活気がある中にも、ひと叩きしたことでガスが抜けたのか、普段からの落ち着きも出てきましたね」(杉山晴調教師)

 オークス時同様、中5週で臨むことで格段に馬がレベルアップするのが分かっていたからこそ、トレーナーも早々にジャパンCへの参戦を口にしたのだ。

 3頭の中での「上昇度」はデアリングタクトが一番なことだけは間違いない。