【エリザベス女王杯】ラッキーライラックが連覇達成 松永幹調教師「一瞬、仕掛けが早いかな?と思ってゴール前はハラハラしました」

2020年11月16日 11時28分

絶好調男ルメールはラッキーライラックも完璧にエスコートしてバンザイ

 世代を超えた牝馬の戦い――。第45回エリザベス女王杯(15日=阪神芝内2200メートル)は、直線で早めに先頭に立った1番人気ラッキーライラック(5歳・松永幹)が2着サラキアの猛追をクビ差で退けて優勝。史上4頭目の連覇を達成した。〝エリザベス・クイーン〟の座を守った勝ち馬には来年3月をリミットとする引退が迫っているが…。陣営が示唆する暮れの大一番・有馬記念への出走を実現させてほしいものだ。

 意表を突いてハナに立ったのはノームコア&横山典。単騎逃げの形に持ち込んだ。縦長の隊列でラッキーライラックは中団を追走。3角過ぎから早めにポジションを上げ、4角で先頭を射程圏へ。直線入り口で脚をなくしたノームコアに代わって先頭に立つと、ゴール前で急追するサラキア、ラヴズオンリーユーを振り切り、史上4頭目のエリザベス女王杯連覇を決めた。

 手綱を取ったルメールは「18番枠は結構きつかったですが、すぐにカバーできるようにトライしてスムーズなレースができました。3~4角で外からポジションを上げる馬がいたので、僕も動きました。早めに先頭に立ちましたが、強い馬なので止まらず頑張ってくれました。タフな馬です」と〝解説〟。不利であったに違いない大外枠をカバーする巧みなポジショニングに、馬の力を信じた早め進出の策。いつものことだが、冷静かつ大胆な騎乗ぶりが光った。

「期待に応えられてホッとしています。リフレッシュして状態は良かったですし、道中はしっかり我慢できて脚もたまっていました。一瞬、仕掛けが早いかな?と思ってゴール前はハラハラしましたが、勝てたのですべてがうまくいったと思います。なかなか巡り合うことができない馬。心からうれしいですね」と松永幹調教師は人馬をたたえた。

 昨年は1枠2番から距離ロスを最小限に抑え、内ラチ沿いからの〝省エネV〟。今年は京都外回り→阪神内回りに舞台が替わった上、さらには枠順も対照的な大外。全く性質の異なるレースをきっちりと勝ち切った事実が、ラッキーライラックの高い能力と今の充実ぶりを証明している。

 馬主のサンデーレーシングの規定により、牝馬は6歳3月までの引退が定められている。5歳暮れを迎えたラッキーライラックの現役生活はわずかだ。次走についてオーナーサイドは有馬記念(12月27日=中山芝内2500メートル)参戦のプランも検討している。

「アーモンドアイがいなければレジェンド」(ルメール)。〝強い牝馬〟をまた見たいと思っているファンは少なくないはずだ。