【エリザベス女王杯】渡辺薫「上位3頭は本当に見応えのある走り。褒めるだけ褒めておこう」

2020年11月16日 11時42分

横綱相撲で大接戦を制したルメール=ラッキーライラック(中央)

【渡辺薫&柏木集保「私たちはこう見た」・エリザベス女王杯】

 渡辺 ラッキーライラック、ラヴズオンリーユー、ノームコアとGⅠ馬は3頭が揃っていたが、1番人気に支持されたラッキーライラックはやはりひと味違った。札幌記念のように気分良く行き過ぎると最後に気を抜いてしまうが、昨年のこのレースや大阪杯みたいにじっくり行った時の爆発力はすさまじいものがある。今日、オレははっきりと分かったよ(苦笑)。

 柏木 はい。海外競馬では外枠は嫌がられますけど、ルメールやミルコ(デムーロ)は知ってますよね。立ち回りひとつで何とかなると。ノームコアが5ハロン通過59秒程度の平均ペースをつくったのがちょうど良かったのではないでしょうか。強い馬がしっかりと力を出し切れる流れ。実際、上位に入線したのは人気上位馬だけでしょう。

 渡辺 ほんとだ。しかし、サラキア(2着)の充実ぶりは素晴らしいな。夏からの走りは今が旬と思わすものだ。

 柏木 この馬も5歳ですよね。エリザベス女王杯は過去、5歳馬以上のワンツーは24回中1回(09年)しかなかったんです。だからボクは世代交代の時だと思って若い馬に本命を打ったんですが…。

 渡辺 ラヴズオンリーユー(3着)が2着で決まりかけたところを差し切ったのだから、決して展開に恵まれたものではない。これほどおくての牝馬も珍しいな。

 柏木 5歳はアーモンドアイの世代。本当に層が厚いですよね。

 渡辺 ラヴズは前走(府中牝馬S5着)から一変した走りを見せた。しばらくスランプに陥っていたが、さすがはオークス馬だ。これからまだまだ活躍できそうだな。それにしてもオレの本命馬ノームコア(16着)はいったいどうしたんだ?

 柏木 先ほども言いましたが、決してペース配分を間違えたわけではないですからね。これまで先行策はありましたけど、ハナを切ったレースは初めて。それが響いたのではないでしょうか。

 渡辺 最後の最後にかわされるなら分かるが、4コーナーで早くもギブアップだったからなあ…。ちょっと不可解な負けだが、これが実力ではないのは確か。逆に3歳馬は頑張っていたな。

 柏木 正攻法の競馬で4着に粘ったウインマリリンは立派な走りだったと思います。スパッとは切れないけど、まだまだ強くなりそうな雰囲気がありますね。ソフトフルート(6着)は絶好の位置取りだったんですが、GⅠでは少しパンチ不足でしょうか。7着のリアアメリアは距離が長かったですかね。短いところを使えれば巻き返してくると思います。

 渡辺 総括すれば、GⅠ4勝目を挙げたラッキーは別格だが、上位3頭は本当に見応えのある走りだった。褒めるだけ褒めておこう。