【天皇賞・秋】天皇賞・春連覇で進化したフィエールマンが女帝打倒!

2020年10月30日 16時30分

前を見据えるフィエールマン。牡馬のエースにかかる期待は大きい

【天皇賞・秋(日曜=11月1日、東京芝2000メートル)新バージョンアップ作戦】偉業達成が続く秋のGⅠシリーズ。第162回天皇賞・秋ではアーモンドアイによる芝GⅠ・8勝目に注目が集まるが、あまのじゃく?の新VU作戦・明石尚典記者は今回も断然人気馬に反旗を翻して◎フィエールマンで勝負。天皇賞・春連覇での“進化”から女帝打倒に自信を深めている。

 昨年のVタイムが10ハロン=1分56秒2。一昨年のジャパンCは12ハロン=2分20秒6の超絶レコード。そして、今春のヴィクトリアマイルが8ハロン=1分30秒6。持ち時計を見れば、アーモンドアイが極限のスピード勝負を好むタイプであることは論をまたないだろう。先週の富士Sが8ハロン=1分33秒4での決着。当日は渋馬場でのスタートとはいえ、良馬場まで回復しながら稍重の前年(1分33秒0)より時計を落としているのは見逃せない。目下の馬場レベルから測る想定Vタイムは速くても10ハロン=1分57秒5前後。昨年より一つ分ほど時計のハードルが下がるとなれば、史上初の芝8冠を狙う現役最強馬相手でも付け入る隙がありそう。

 ◎決断はズバリ、フィエールマン。手にしたGⅠタイトルが菊花賞に春の天皇賞連覇。ディープインパクト産駒にしては珍しい生粋の長距離砲だが、9~11ハロンでも①①②②③着。自身上がりがオール34秒台での複勝率100%なら府中の10ハロンも十分に守備範囲とみていい。

 連覇を達成した春の天皇賞のVタイムは3分16秒5。前年の3分15秒0から大きく時計を落として、11番人気のスティッフェリオとわずかハナ差の大接戦。お世辞にも評価の上がる勝ち方とは言えないものの、そこは道中の流れひとつで走破時計が数秒単位で変わってくる長距離戦。見た目だけでそのレベルを判断するのは早計に過ぎるというものだ。

 7~9ハロン目が合計39秒6、そこに10~11ハロン目をプラスした中盤ラップが64秒5と緩んだ昨年に対して、今年の同地点は36秒2→61秒1。ラスト4ハロンラップの差(19年=46秒2、20年=47秒9)が示す通り、昨年と今年ではレースの性質が全く異なる点には留意する必要がある。近年の長距離戦が陥りがちな超スローからの上がり勝負を制したのが昨年なら、今年は前時代的な消耗戦をクリアしての連覇達成。それでも自身上がりが34秒5→34秒6とほとんどブレなかったあたりに、この1年での確かな成長を見て取ることができる。

 レコード(1分56秒1)にコンマ1秒差まで迫った超速決着の昨年でも、前3ハロン35秒7→5ハロン59秒0と前半ラップは平均の域。そこからの後5ハロン57秒2→3ハロン34秒3はいわば極限の我慢比べと言っていい。3000メートルオーバーのマラソンレースで培った持続力と耐久力。その強みが府中10ハロンの頂上決戦で生きる可能性は決して低くない。