【天皇賞・秋】アーモンドアイ 8冠へ盤石の神脚

2020年10月28日 11時30分

併走馬を一瞬で突き放したアーモンドアイ㊨

 3週連続での偉業達成へ――。最強古馬決定戦、第162回天皇賞・秋(11月1日=東京芝2000メートル)の最終追い切りが28日、東西トレセンでスタートした。史上初の芝GⅠ8勝へと挑むアーモンドアイは美浦南ウッドで絶好のパフォーマンスを披露し、盤石の態勢を整えた。必勝パターンのローテ(中146日)で強い絶対女王が舞い戻ってくる――。

 歴史的偉業達成へ向けて、美浦南ウッドで最終追い切りを披露。躍動感あふれる走りで不動の主役をアピールした。

 1週前同様の3頭併せで鞍上は主戦ルメール。ロジスカーレット(古馬2勝C)↓アンティシペイト(3歳3勝C)の隊列で、最後方から5馬身差で悠然と追撃を開始した。1ハロンごとにピッチを上げて、4角で前2頭に内から潜り込む形。それでも体が並んだのは一瞬だった。鞍上のゴーサインに鋭く反応すると、アッという間に先頭に立ち、アンティシペイトに2馬身、ロジスカーレットには5馬身差をつけてゴール。ラスト1ハロン11・7秒のフィニッシュが“いつも通りのアーモンドアイ”を雄弁に物語った。

「騎手には先週と同じ感じで、しまいの反応を見てほしいと伝えました。少し体にゆとりはあるけど、追うごとにシャープになってきたし、やっぱりすごいという感じ。ルメールも『反応もいいし、息遣いも良くて何も言うことはない。すごくハッピー』と伝えてくれた」

 見守った国枝調教師も迫力十分の動きに納得の表情。やや立派に映る馬体も、おそらくこのひと追いで変わってこよう。むろん、今回の焦点は安田記念2着でお預けとなった「芝GⅠ8勝」の金字塔の樹立に尽きる。その可能性について問われると、トレーナーは自信を持って再び口を開いた。

「前走は相手も強くて負けてしまったが、まずまず頑張ってくれた。幸い、ダメージもなく勝った昨年と同じローテできているし、過去に休み明けで何回も結果を出している馬。体調が同じであれば何とかなるかな。無事にここまできたので達成してもらいたいね」

 指揮官の手応えを補足するように、番頭格の鈴木助手も昨年からの成長点を言葉にする。
「これまでは爪と後肢がややウイークポイントだったが、今回は不安なく臨めるのが心強い材料。左右のバランスが良くなり、走りにブレがなくなった今ならおのずと結果がついてくるはず」

 無敗の3冠馬誕生に沸いた京都から舞台は東京へ。歴史的偉業の瞬間を確実に手繰り寄せた主役の最終リハだった。