【菊花賞】大金星を逃したアリストテレス ルメール「敗れはしたけど、すごくいい結果を出せた」

2020年10月26日 11時10分

淀の直線で壮絶な叩き合いを演じたコントレイル(奥)とアリストテレス。福永に勝負を仕掛けたのはやはりルメールだった

 歴史的なレースとなった第81回菊花賞(25日=京都芝外3000メートル)で、無敵のコントレイルを最後まで苦しめたのはルメール=アリストテレス。道中からプレッシャーをかけ続け、最後の直線はマッチレースに持ち込み、最後まで単オッズ1.1倍の大本命馬に食い下がった。長距離戦は騎手の腕――。そんな定説を裏付けるリーディングジョッキーの矜持を見せつけた3冠最終戦でもあった。

 6分の4の抽選をくぐり抜けて大舞台に駒を進め、もう少しで大金星というシーンをつくったルメール=アリストテレス。レースではコントレイルを徹底的にマーク。外から馬体を併せたり、あの手この手でプレッシャーをかけ続けた。最後の直線はマッチレースとなって火の出るような激しい叩き合い。わずかにクビ差で競り負けたが、初めての3000メートルで長距離適性をアピールすると同時に、リーディングを独走する鞍上の卓越した騎乗技術を見せつけた。

「うれしいし、すごくいいレースだった。彼は精一杯の走りをしてくれた。スタートも出たし、いいポジションでレースを運べた。コントレイルを外に見ながリラックスして走っていたね。4角でコントレイルが強く出てきたので最後はファイトになったが、ラスト150メートルではこの馬のフルパワーを使ってくれた。(敗れはしたけど)すごくいい結果を出せた」

 ルメールはデビュー2戦(2、1着)以来、久々にタッグを組んだ4番人気のアリストテレスを絶賛し、興奮気味に言葉を続けた。最後に「コントレイル、おめでとう」と死力を尽くしたライバルへの祝福のコメントも忘れなかった。

 音無調教師は「何の問題もなく走って、思い描いていた通りの競馬をしてくれた。来春の天皇賞に行きたくなるような競馬だったね。強いて言えば、併せる形にならなければ良かったのかもしれないけど…。でも、さすがルメールさんだね」と鞍上の好騎乗も好走の要因に挙げた。

 気になる次走は「まずは放牧に出してから考えたい」と同師。これで夏以降に3戦し、賞金を加算したことで急ぐ必要はないだろう。2着に敗れたが、初めてのGⅠ挑戦で十分に存在感を見せつけた同馬。いつになるかは分からないが、コントレイルとの〝再戦〟が今から待ち遠しい。