【菊花賞】矢作師「コントレイルは神様からの授かりもの」

2020年10月26日 11時00分

菊花賞を制し笑顔の矢作芳人調教師(右)と福永祐一騎手(左)

 コントレイルが無敗3冠を達成した25日の菊花賞(京都芝外3000メートル)。向正面で力むコントレイルの姿を見た時、スタンドの矢作調教師はこれまでにない不安を感じたという。「レースを分析すれば、道中の折り合いに苦しんだことは明らか。直線で突き放せなかったことも含め、今回の一戦は距離に尽きると思います。もうこの距離を使うことはないかな」というコメントはまるで敗者の弁。だが、その状況で勝ち切ったのも事実。

「負けないということのすごさ。それを改めて感じました。競馬の世界に身を置き、夢のまた夢と思っていたことが実現した。本当に幸せですし、神様からの授かりものであると心の底から思いましたね。本当に素晴らしい馬です」

 だが、予想もしない激戦であったがゆえ、今後のローテーションに関しては即断を避けた。「次走はジャパンカップと考えていましたが、本当に厳しいレース。慎重に判断して今後を決めたいと思います。無理だけは絶対にさせられないし、させたくない。そう考えています」。ファンが待ち望むアーモンドアイ、デアリングタクトなどとの激突が実現するかはわからないが、そのすべてはコントレイルの将来を見据えてのもの。“続報”を待ちたいところだ。

 生産者・㈱ノースヒルズの前田幸治代表は大一番を「こういうコロナの状況下で、皆さんに希望と勇気を与えられて良かったです。初めての距離でちょっとかかっていましたけど、この距離でああいう競馬ができて新たな面を見せてくれました。直線もしのぎ切るだろうと思って見ていましたし、ヒヤヒヤはしていませんでした。牧場を開いて36年。いつかこういう日が来ると思っていましたし、これからも夢とビジネスを両立させて頑張ります」と感慨深げに振り返った。