【京都大賞典】ステイフーリッシュ「好走ルーティン崩して中1週参戦」の究極一手

2020年10月09日 17時05分

カメラ目線で善戦マン返上をアピールするステイフーリッシュ

【京都大賞典(日曜=11日、京都芝外2400メートル=1着馬に天皇賞・秋優先出走権)得ダネ情報】3歳春に前途洋々な未来を予感させる重賞制覇を決めながらも…。それを最後に2年半勝ち星に見放されている馬が、再び重賞制覇を飾るとすれば、やはり同じ場所こそがふさわしい。GⅡ京都大賞典は競馬場改修前の最後の勝負に打って出るあの馬に注目だ。

 京都新聞杯優勝以来、勝ち星から遠ざかっているステイフーリッシュ。勝ちみに遅い善戦マンのイメージが定着しているのも仕方のないところか。そんな中でも彼には彼なりの好走パターンとも言えるルーティンが存在する。

 父ステイゴールドから譲り受けた荒ぶる気性を制御する意味合いも含め、レース後は短期であっても放牧で「ガス抜き」を行い、トレセンへ戻ってから気持ちを乗せたところで次のレースへと向かう。そういったローテーションが確立されてからは、勝ち切れないまでも、好走の頻度が確実に増してきた。それだけに当初は予定されていなかった中1週での京都大賞典参戦は異例とも言える判断。その真意とはいかなるものなのか?

「もちろん、前走のオールカマーを勝っていれば、ここへの出走はなかった。でも脚を余すような負け方になったからね。“勝負どころでズブくなる”とジョッキーには伝えてあったんだけど…。初めての騎乗だったから仕方ないとはいえ、“思っていた以上だった”とレース後は(騎乗した田辺も)相当に悔しがっていたよ」(藤田助手)

 確かに手応えが怪しくなったところからの3着粘走は“いかにもステイフーリッシュ”という競馬。癖を知るジョッキーなら、もっと早めに動いていく作戦もあったのでは…と悔やまれる結果でもあった。それだけ余力を残しているからこそ、繰り上げ参戦が可能になったと言えようか。

「京都で使った後の中1週での中山遠征なら、ちょっと嫌な気もするところだけどね。中山の後の京都なら輸送距離も短くなるし、前走以上に走れていいと思うんだ」

 さらに最大の後押しとなったのは舞台設定だ。

「今開催を最後に改修工事に入るとなれば、ステイフーリッシュが京都で走れるのは、年齢的に今回が最後になるかもしれない。重賞(京都新聞杯)を勝った思い出の場所なのはもちろん、坂の下りを利用して置かれることなく、ポジションをキープしやすい京都は、最後までこの馬のしぶとさを生かせるコース。そういった意味もあっての中1週での京都大賞典参戦なんだよ」

 ルーティンを崩してまでの電撃参戦が、善戦マンのイメージを払拭するための“究極の一手”。京都ラスト開催で2年半ぶりの勝利を決めるシナリオは十分な現実味を帯びている。