【スプリンターズS】渡辺薫「グランはアーモンド以上の化け物」

2020年10月05日 11時43分

1着グランアレグリア、ルメールと藤沢和雄調教師(右)

【渡辺薫&柏木集保「私たちはこう見た」・スプリンターズS】

 柏木 予想的中、おめでとうございます。3連単も含めてごっそり儲けたんじゃないですか?

 渡辺 …。個人情報だからコメントは控えさせてもらうよ。そんなことより久々にGⅠですごい勝ち方を見た気がする。

 柏木 こんなに時計がかかったのにもびっくりしましたが、流れに乗れていない位置からラスト1ハロンでの驚がくの伸び。想像以上に強かったです。

 渡辺 だろ。坂下でダノンスマッシュから6馬身ほど離れていたけど、これを一気にナデ斬るんだから化け物級の強さ。アーモンドアイよりも上とさえ思えたほどだ。

 柏木 こんな強さを発揮できた要因で思いつくことはありますか。

 渡辺 最終追い切りはやや重いかなという動きだったが、土曜(3日)に坂路で4ハロン54・5―12・9秒。この最後の絶妙なサジ加減はさすが名伯楽(藤沢和調教師)といった感じ。加えて、デビュー時から体が50キロほど増えてのパフォーマンスアップ。こんな牝馬は久しく見ていない。秋のGⅠ開幕戦はグランアレグリア一色――この締めで文句ないだろ。

 柏木 文句はないですけど、他馬にも触れてくださいよ。

 渡辺 とにかく予想以上にタフになった馬場が影響したのは間違いない。4着のミスターメロディで前日の2勝クラス(1分08秒8=勝浦特別)と同タイムなんだから。

 柏木 その馬場の影響を最も受けたのはモズスーパーフレアですね。テンの32秒台はこの馬には苦にならないペースでしたが、前日の後半から極端に内が伸びない芝状況になりましたからね。

 渡辺 それを考えればダノンスマッシュは中身の濃い競馬をしてるんだが、強過ぎた勝ち馬の前では単なる引き立て役になってしまった。

 柏木 いつも本番に弱いタイプがようやくGⅠで実力を発揮できました。前2頭から離れた理想的な位置で、馬場のいいところに鞍上はうまく誘導。今回は納得の2着でいいんじゃないですか。

 渡辺 ほかで触れる必要があるのは夏の重賞勝ち馬あたりかな?

 柏木 ダイアトニックは進路取りに苦労したし、レッドアンシェルは坂でもたついた印象もありますが、この2頭はカリカリしやすい気性。こういう馬たちにとってはスタートで6~7分ほど待たされたのは大きな誤算だったと思います。

 渡辺 つまり、そんなアクシデントもあってGⅠ級の馬がバッタリと止まるようなタフな馬場。そういう状況で能力をフルに発揮した勝ち馬はとてつもなくすごかった。やっぱりこの結論だな。

 柏木 的中させた人に文句は言えません。