10日から有観客競馬が再開 3冠を狙う陣営は歓迎ムード

2020年10月01日 11時00分

コントレイル㊧とデアリングタクト

 今週から秋のGⅠシリーズが開幕し、盛り上がりを見せる中央競馬にいよいよ観客が戻ってくる。JRA(日本中央競馬会)は10日から開催される東京、京都、新潟競馬において限定的に入場を再開することを30日に発表した。今後は状況を見ながら徐々に観客数を増やしていく予定で、2週後からは秋のGⅠシリーズも有観客競馬となる。ファンの喜びの声が聞こえてくる一方で、トレセン内からは久々の観客を前に競走馬のイレ込みなどを心配する声も出ているが…。ともに3冠を目指すコントレイル(菊花賞)、デアリングタクト(秋華賞)陣営から出てきた言葉は――。

 JRAは30日、10月10日~11月1日までの4回東京競馬、4回京都競馬および10月25日までの4回新潟競馬において制限付きのファン入場を再開することを発表した。当初は夏開催の3回新潟においてファン入場再開を予定していたが、コロナ禍の状況に鑑みて当週になりこれを断念。現在も予断を許さない状況下ではあるが、2月下旬に無観客競馬となってから7か月、JRAもいよいよウィズコロナへ大きな一歩を踏み出す。

 入場には事前にJRAホームページの「指定席ネット予約」から開催競馬場の指定席券を購入(抽選)することが条件になる。1日あたりの発売席数は東京競馬場=1047席、京都競馬場=778席、新潟競馬場=621席と全席数の半分以下に設定される。

 ファン待望の有観客競馬の中でも最も注目されるのはデアリングタクト(秋華賞)、コントレイル(菊花賞)と2週続けて無敗の3冠馬誕生が懸かる史上初のダブル・トリプルクラウン戦だろう。JRA広報室は「3冠馬誕生が懸かるレースをファンの皆様に見ていただけるのは喜ばしい限りです」とコメント。現地での生観戦を待ちわびたファンが殺到するのは確実で、プレミアムと呼ぶにふさわしい“3冠チケット”獲得は困難を極めそうだ。そんなファンの喜びの声が聞こえてくる一方、久々の有観客競馬の中で3冠へと挑む陣営に不安はないのか?

 デアリングタクトで秋華賞へと挑む杉山晴紀調教師(38)は「いずれは有観客になると思っていましたから。牡馬、牝馬が無敗で3冠を狙うタイミングになったのでしょう。ファンにとってはいいことですし、こちらとしてはレースに向けて準備をするだけ。デアリングタクトは自分の中で気持ちをため込むタイプで、(有観客だった)エルフィンSの内容から大丈夫」と有観客での3冠挑戦に自信をみなぎらせる。

 一方、コントレイルの矢作芳人調教師(59)は「ファンのみなさんが来場されるのはうれしいこと。人数が制限されるとはいえ、競馬場でレースを見ていただけるのは励みになります」とまずは入場再開を歓迎する。「どの馬もそうだと思うけど無観客でなくなっても、これくらいの人数(京都は778人)なら影響はないと思います。コントレイルは実際、3戦目まで有観客で走っていたわけですから。神戸新聞杯のあともダメージがなくて良かったです。菊花賞でいいレースができるように頑張ります」とこちらも有観客に対しノープロブレムを強調。トリプルクラウンを狙う両陣営はともにファンの前での偉業達成を誓った。