【京成杯オータムH】トロワゼトワルが連覇&逆転でサマーマイルシリーズ頂点に 横山典「勝つように仕掛けた」

2020年09月14日 11時15分

1着をアピールする横山典=トロワゼトワル

 GⅢ京成杯オータムハンデキャップ(13日=中山芝外1600メートル)は、横山典騎乗のトロワゼトワル(牝5・安田隆)が勝利。2番手からゴール寸前でスマイルカナを捕らえ、鞍上とともに同レース連覇を達成した。さらにサマーマイルシリーズでも逆転王者に。5歳にして心身ともに〝大人の女〟に成長した同馬のレースぶりを振り返る。

 レース直後、横山典が安田隆調教師に開口一番「こっちでも勝てて良かったですね」と話しかけた。ダノンスマッシュのセントウルS快勝に続いて、トロワゼトワルによる京成杯AH連覇。この日はまさに安田隆厩舎デーとなった。

 昨年のレコード決着(1分30秒3)と違って、今年は前日までの雨の影響で力を要する馬場。加えて強力な同型スマイルカナもいて、主導権争いが激しくなりそうな様相。「昨年より斤量も増える(52→55キロ)し、どこまでやれるか半信半疑だった」と安田隆調教師の心中は今日の天気と同じく、いくつもの雲が覆っていた。

 それが「本馬場入りした時にいつもよりも落ち着きがあり大人になったなと思った」と同師が振り返れば、横山典も「以前はやんちゃな面があったけど、今日は昨年と違っておとなしかった」。大人の女に変貌した姿はレースぶりにも表れた。

 スタートからハナを主張せず、外からスマイルカナが一気に先頭に立っても動じることなく、すんなり2番手に収まる。隊列が落ち着いたことで3ハロン通過35秒0とかなりの緩ペースになったが「おとなしい分、昨年より進みが良くなかったけど、冷静に走れていた」との横山典の言葉通り、道中の折り合いもぴたり。楽に逃げられたことで斤量が軽いスマイルカナの勢いは最後まで衰えなかったが、ゴール前でしっかりと捕らえたのは心身ともに成長した証し。さらに「勝つように仕掛けた」と語った名手の絶妙な手綱さばきも光った。

 今後は一旦放牧に出て次走は未定とのことだが、昨年より3秒6も違う時計と馬場、そして控える競馬での連覇は価値がある。サマーマイル王に輝いた淑女が、GⅠの舞台でも光り輝く姿を期待せずにはいられない。