【セントウルS】6歳秋で新天地見つけたクライムメジャー 直線一気でなで斬る

2020年09月08日 17時00分

短距離部門に活路を見いだしたクライムメジャー

【セントウルS(日曜=9月13日、中京芝1200メートル)dodo馬券】JRAは夏のローカルシリーズが終わり、舞台は中央場に――。西エリアは中京開催からスタートだ。日曜(13日)メインにはGⅠスプリンターズSの前哨戦でサマースプリントシリーズ最終戦のGⅡセントウルS(芝1200メートル)が組まれている。当欄が注目するのはクライムメジャー。短距離路線に転じて上昇ムードの6歳馬の激走がある。 

 猛暑の期間を休養に充てたフレッシュな状態の実績馬たちが注目を集めるのは当然だが、秋競馬の開幕週は夏季稼働馬の活躍が目立つのも確か。そこで浮かび上がってくるのが、北九州記念で上がり最速の末脚を駆使して4着に食い込んだクライムメジャーだ。

 当時はモズスーパーフレアが前半3ハロン32秒4で飛ばすハイペースを馬場状態のいい内めにこだわっての追い込み。この展開に恵まれた面があったことは事実。鞍上の鮫島駿も「前が速くなるメンバーだと思ったので、決め打ちに徹して思った通りの競馬ができました」。しかし、「思ったよりさらにいい脚を使ってくれました。短距離なら重賞でも楽しみはあると思います」と話していたことも忘れてはならない。

 あまりの勢いにゴール前で失速した先行馬に乗りかかりそうになっての4着浮上はまさに周りが止まって見える末脚。ゴールまで集中力が持続しないことを課題としていた馬が、短距離路線に光明を見いだした瞬間であったことは間違いない。

「マイルではどうしても力んでしまうところがありましたからね。それでジョッキーの進言などもあってここ2走は短い距離に使ってみたんですが、確かにハマっているという感じですよね」とは渡辺調教師。もともと2、3歳時は重賞でも1番人気の支持を集め、将来を嘱望された逸材。しかし3勝クラスで頭打ちの成績となって転厩。内でうまく脚をためる競馬で何とかオープンへと昇級したものの、その後もメリハリのつかないレースが続き、陣営は試行錯誤を繰り返した。

「ポジションを取ろうと出していくと、馬のリズムに合わなくなる。むしろ道中はフワフワと、少し気を抜いているくらいの方がいいようです。短距離の流れなら、そういう競馬ができているようですから」とは渡辺師。

 しかし、追い込み一辺倒の脚質で、さらにメンバーの強くなるGⅡで通用するのか。渡辺師は「リズムを崩してしまうより今は自分の競馬に徹した方がいいと思うんです。ジョッキーも馬の特徴はつかんでくれたので、千二に使ってからのいい流れをつなげていければ」。まずは自身の力を最大限に発揮することに重きを置く構えをみせる。

 長い雌伏の時間が終わりようやくたどり着いた自分のスタイル。直線一気の末脚で人気馬をなで斬りにするシーンがあって不思議はない。