【小倉2歳S】武豊が「相当に能力が高い」と認めるメイケイエール。〝白いDNA〟が秋をさらに盛り上げる

2020年09月07日 11時25分

力でねじ伏せたメイケイエール(左から2頭目)

 台風10号が接近する中、重馬場で行われた6日のGⅢ小倉2歳S(小倉芝1200メートル)は、2番人気のメイケイエール(牝)が勝利。管理する武英調教師とともにうれしい重賞初制覇を達成した。前日にGⅢ札幌2歳Sを勝ったソダシに続いて〝白毛一族〟のDNAが芝で躍動。道中で折り合いを欠く面を見せながら、高い能力でタイトルを手にした同馬の今後は?

「決してスムーズなレースではなかった」

 武豊のこの言葉がメイケイエールの強さを物語る。スタートで後手に回り、道中は行きたがる面を露呈してハミをかみっ放し。かなりのスタミナロスがあったはずだが、直線は粘る2着モントライゼを外から力でねじ伏せて1馬身1/4差のVゴール。着差以上の完勝劇で初タイトルを手に入れた。

「本当に強かった。割と全力ですぐに走りたがると聞いていたので、なるべく落ち着かせるようにしたが、抑えるのに苦労した。それでも乗り味は抜群。2戦目でこれだけのレースができるのは相当に能力が高い」。初タッグで栄冠に導いた武豊は課題を挙げつつも将来性を高く評価した。

 開業3年目で、はとこである武豊から重賞初Vをプレゼントされた武英調教師は「スタートからスタミナを使って伸びないかと思ったけど、最後まで脚を使ってくれました。重賞初制覇はもちろんうれしいですが、まずは馬が無事に栗東に帰ってほしいという気持ちです」と静かに喜びをかみしめた。

 スムーズではなかったのはレースだけに限らない。中1週で再度の小倉輸送は今の時期の2歳にとって相当タフなローテ。テンション面を考慮しても決してベストとは言えない臨戦過程で勝ち切るのだから、秘めたポテンシャルは底知れない。

 今後については「賞金を加算できたのでクラシック路線になるのかな」と武英師。平坦小回り1200メートルで行われる小倉2歳SはGⅠにつながるイメージが薄いが、粗削りな競馬と厳しいローテで結果を出したメイケイエールなら、この壁を打ち破る可能性はある。

 自身は鹿毛ながら、前日に白毛の芝重賞初勝利で話題を集めた札幌2歳S勝ち馬のソダシと同じく、シラユキヒメからつながる白毛一族。1200メートルでも前向きに走る同馬にとって、最大のカギは折り合いだが…。2日連続重賞Vで猛爆気配を見せる〝白いDNA〟が今後の2歳戦線を大いににぎわせてくれそうだ。