【新潟記念】ブラヴァスが大接戦を制して待望の初重賞V。福永「伸びシロにあふれている」

2020年09月07日 11時15分

大接戦を制したブラヴァス(中)

 6日、新潟競馬場で行われたサマー2000シリーズ最終戦、GⅢ新潟記念(芝外2000メートル)は、2番人気のブラヴァス(牡4・友道)が重賞初制覇を飾り、トータル15ポイントで同シリーズのチャンピオンになった。GⅠ2勝ヴィルシーナを母に持つ良血馬がいよいよ本格化。レースを振り返ると同時に今後の可能性を探る。

 この日、新潟記念以外の外回りコースの3鞍は複勝圏内9頭のうち8頭が2桁枠順の馬で占めた。開催最終週となり、極め付きの〝外差し馬場〟。それを踏まえれば、この一戦の最高殊勲騎手は内枠⑤番からジナンボーをアタマ差2着に好走させたM・デムーロ。ただし、運も実力のうち。勝った者が強い。3着サンレイポケット(⑯番)を含めた大接戦をモノにしたブラヴァス(⑰番)はこの先、さらなる出世を約束された一頭と言えるのではないか。

 レースを振り返ろう。途中から、ジナンボーがラチ沿いから先頭に躍り出たが、まずはハナを切ったのはウインガナドル。「当初は2、3番手になるかなと思っていたが、想定したよりも先行する馬が多いのは、かえって良かった。いい形で3コーナーを迎えることができたので」とブラヴァスの福永が回顧したように、中団の外めをリズム良く追走。かつて折り合いに苦労した姿は、そこにはなかった。ところが、直線に入ってもライバルのジナンボーは、はるか、はるか前方だった。

「まだ前と後ろ(の動きが)がバラバラ。正直、今日も乗っていて気持ち良くなかった。それでも最後までしっかりと伸びてくれたし、かわしてほしいと願いながら追った」。枠順や時計を要する馬場が功を奏したとはいえ、「このような状況で重賞を勝てたように、伸びシロにあふれている馬」と福永は最大級の褒め言葉で締めた。

 一方、このヴィルシーナ一族の多くを手がけてきた友道調教師も「成長の遅い血統で少しずつ良くなっているが、叔父のシュヴァルグランよりもさらに遅め。GⅠではまだ荷が重いかもしれない」と秋GⅠシリーズへの参戦表明には至らなかったが、「折り合いがつくようになったので距離はもう少しあってもいいし、一歩ずつ階段を上っていきたい」と、これまで同様ブレない姿勢で管理していく方針だ。

 前半が超スローで流れたため、近10年で断然のワーストタイム。ある意味、低調な一戦と断ずることもできるが、本当に同馬の完成度が五~六分だとしたら…。「過去最高のサマーチャンピオンであった」と振り返る日がやってくるかもしれない。