【新潟2歳S・東西記者徹底討論】瞬発力のブルーシンフォニーか完成度のショックアクションか

2020年08月26日 17時40分

ブルーシンフォニーは上積み十分だ

【新潟2歳S(日曜=30日、新潟芝外1600メートル)東西記者徹底討論】登録馬は11頭止まりながら、GⅢ新潟2歳Sには各地を勝ち上がった精鋭が集った。キャリアが浅い上に、能力比較も難しい状況で頼れるのは「相馬眼」。「追跡者」松井&「馼王」西谷の競馬記者としての資質が問われる。

 西谷哲生(大阪スポーツ):なんだか顔色が冴えないですね。

 松井中央(東京スポーツ):コロナに負けないように免疫力のある食べ物をと思って、いろいろ買ってみたんだけど…。

 西谷:ヨーグルトとか納豆がいいって言われてますよね。

 松井:それでつい買い過ぎちゃった上に、猛暑続きで食欲も落ちてしまって…。気付けば冷蔵庫の中は賞味期限切れだらけ。急いで食べたら、味が微妙に変わってるし、体調までイマイチになってきたような…。

 西谷:いくら体にいいものでも鮮度のあるうちに食べないと意味ないですよ。新潟2歳Sも人が外に出るのが嫌になるくらいの暑さの中で走るわけですから、フレッシュさと伸びシロを重視したいですね。

 松井:それで新馬勝ちからの直行馬を狙うのは分かるんだけど、関西馬に有力馬が多い中、あえて関東馬のブルーシンフォニー◎でいくとは…。

 西谷:初戦をちゃんと見ましたか? 出遅れて位置取りを悪くしながらも、スローの瞬発力勝負で差し切り勝ち。しかも直線で前が詰まるロスがあったことも考えれば、着差以上の完勝です。

 松井:前が詰まったからこそ、脚をためられたとも取れない?

 西谷:いやいや、ゴールでもまだ十分な余力を残してたし、スムーズならもっと突き抜けていましたよ。いきなりチークピーシーズを着けていたので、気性に不安があるのか心配でしたが、馬混みの中でもしっかり競馬ができていたし、言うことなしですね。

 松井:手頃な頭数でさばきやすいのはプラスだよね。ただ2~5着馬が次走以降で勝ち上がっていないあたり、メンバーレベルに疑問が残って…。本命にはできなかった。

 西谷:何言ってるんですか。2着馬カランドゥーラは未勝利ながら格上挑戦で臨んだコスモス賞で2着に健闘。その馬に完勝しているわけですから心配無用です。しかも馬体はまだ余裕残しに見えました。叩いた今回は上積みしか感じませんよ。負かすとしたら先輩の◎ショックアクションしかいないんじゃないですか。

 松井:珍しくボクの本命馬を評価してくれるんだ。デビュー戦は差し決着になる中、途中からハナに立って3着に粘走。そして距離を延ばした前走では控える競馬を試みて4馬身差の完勝だからね。とにかくレースセンスが抜群。完成度って意味では、この馬が抜けているんじゃないかな。

 西谷:前走はあいにくの雨でしたが、そういう状況でも直線では真っすぐ走れていました。それだけ体幹がしっかりしているんでしょう。栗東坂路での1週前追いでマークした後半2ハロン23・9秒は特筆ものです。

 松井:開催が進んで新潟の芝は良馬場でも少し時計がかかるようになってきたからね。究極の瞬発力勝負にはならなそうなのも、この馬にとっては追い風になるはず。

 西谷:で、先輩の2番手はフラーズダルムですか。

 松井:初戦は稍重馬場もあって時計は目立たないけど、これもレースセンスが光ったよね。直線はムチ一発だけで最後は流しながら4馬身差の楽勝。時計はまだまだ詰められそう。

 西谷:どちらかといえばベタ爪っぽい感じで、きれいな馬場のほうがさらにいいような印象を受けます。1週前追いは格上古馬を相手に先着。もうひとつ上のパフォーマンスを期待できそうですね。

 松井:今回のメンバーの中で最もレース間隔が空いているのも、この猛暑の中なら、むしろ有利に働きそうだよね。

 西谷:ハヴァスも侮れないと思いますよ。かかり気味に先頭に並びかけていくシーンがあったりで、初戦のレースぶりは粗削りでしたが、それでも押し切ってしまうんだから力はあります。

 松井:うん。確かに良さそうだね。

 西谷:あれっ、もっと言うことないんですか? 自分で勝手に体調崩しておいて、もう流そうとしてません?

 松井:そっ、そんなことはないよ(汗)。

 西谷:キャリアの浅い2歳馬同士の戦いで、舞台経験が大きなアドバンテージになることは間違いないですから。

 松井:あとは最後まで評価に迷ったのがメンバー唯一の2勝馬ブルーバードだよね。

 西谷:ボクは思い切って消す手もありかと。小回り福島→新潟内回りと直線の短いコースでの連勝ですし、時計のかかる馬場もリーチザクラウン産駒のこの馬に味方したような…。

 松井:近10年で馬体重が440キロ以下の馬は〈0・0・2・35〉と一度も連対できていないんだよね。ボクもここは軽視した。

 西谷:札幌のキーンランドC(日曜=30日、札幌芝1200メートル)にも触れときましょう。ライトオンキューの函館スプリントSはダイアトニックに完敗の6着でしたが、当時はドバイ中止もあって長期休養明け。叩き3戦目、適度に時計のかかる今の馬場なら逆転は十分に可能です。

 松井:ボクはフィアーノロマーノに期待。函館SSは初の1200メートルのペースに戸惑って追走に手一杯になりながらも、4着まで差を詰めたからね。距離2度目で慣れが見込める今回はダイアトニックに肉薄できるんじゃないかな。