【エルムS】地力違うタイムフライヤー ここもあっさりVなら二刀流開眼

2020年08月07日 17時45分

二刀流が軌道に乗ってきたタイムフライヤー

【エルムS(日曜=9日、札幌ダート1700メートル)新バージョンアップ作戦】今週末はGⅢエルムSが札幌メインに組まれている。近年は函館のマリーンSと関連深いレースで、新VU作戦の明石尚典記者は今年の同レースを圧勝した◎タイムフライヤーで勝負。“二刀流”に開眼しつつある芝GⅠ馬が、ダートで初重賞タイトル奪取だ。

 希少、あるいは傍流の条件であるがゆえにリピーターが続出する。例えば、本邦唯一の直線競馬である新潟芝1000メートル。その他の戦歴度外視で激走する、“巧者”の存在がクローズアップされがちな条件の代表格と言えよう。

 札幌、函館、福島、小倉と小回りのローカル限定条件であるダート1700メートルもまたしかり。現日程に落ち着いた15年以降、同じダート1700メートルのマリーンS組が3勝、2着1回と圧倒的優勢を誇っているのが何よりの証左だろう。的中への最短距離を行くなら、今年もマリーンS組からの軸選びが最善策。もちろん、あっさり3馬身半突き抜けたタイムフライヤーがその最有力候補となる。

 マリーンSのVタイムは良馬場としては水準以上と言える1分43秒6。自身前後3ハロンラップ合計も2着カラクプア(37秒1+37秒5)、3着アディラート(36秒5+38秒1)の74秒6に大差をつける73秒3なら、額面通りに完勝のジャッジでOKだ。

 特筆すべきは前後4ハロン47秒3→50秒2のハイラップながらも、ラスト2ハロンで12秒8→12秒5を刻んでいる点。ゴール前でラップを大きく落としても不思議のない消耗戦での加速ラップフィニッシュは、瞬発力ひいては地力の違いと表現するほかあるまい。

 稍重の昨年が1分41秒9、重の17年は1分40秒9のレコード決着。馬場レベルによっては大幅な時計短縮を求められるが、15年以降にマリーンSから連絡みの4頭は15年1着ジェベルムーサ=1秒4、17年2着テイエムジンソク=1秒9、18年1着ハイランドピーク=2秒0、19年1着モズアトラクション=1秒4と前哨戦から大きく時計を短縮。オープン→GⅢへとステージが上がれば、おのずと走破時計も引き上げられることはすでに証明済みだ。

 ダート路線の整備と日本馬の急激なレベルアップが相まって、以前ほど簡単ではなくなった芝からダートへの転向。タイムフライヤーも砂初勝利に7戦を要したが、マリーンSで残した数字はさすが芝GⅠ馬とうならされるもの。ここもあっさり通過するようなら、二刀流開眼の明るい未来が見えてくる。