【クイーンS】驚異の成長曲線サムシングジャスト瞬発力買える

2020年07月30日 17時30分

【クイーンS(8月2日、札幌芝1800メートル)札幌競馬場発秘話】牡馬に比べて牝馬は仕上がり早で早熟型というのがかつての定説。しかし、今春のGⅠ戦線はそれを根底から覆す結果が頻発した。5歳牝馬モズスーパーフレアが制した高松宮記念に始まり、大阪杯はラッキーライラック、安田記念はグランアレグリアがV。締めくくりの宝塚記念もクロノジェネシスに勝たれては、牡馬の面目丸潰れであろう。

「外国産馬がそうだったけど、昔は早熟というレッテルで若い時期に無理をさせ、成長を止めてしまったケースが大半。大事に使っていけば、おのずと馬は変わってくるんだよ」

 これは東の名伯楽・藤沢和雄調教師の言葉。牡牝を問わず、大事なのは成長曲線を見誤らないことなのだろう。今週の札幌日曜メイン・GⅢクイーンSに出走するサムシングジャストは、その意味でも注目に値する一頭だ。

「見るからに変わってきたのが昨年秋口でした。当時は担当ではなかったのですが、はたから見ても体が全然違う。ひと回り大きくなって、こんなにガッシリした馬だったかと驚きました。それに伴いパフォーマンスも変わってきましたね」

 札幌でこう語るのは担当の安部雄一郎助手。その言葉通り1勝クラスで低迷した夏場がうそのように、秋からは快進撃がスタート。牡馬相手にもひるまずわずか4戦でオープン入りするのだから、まさに“子供と青田は褒められぬ”である。

「さらなる飛躍を見据えて一度放牧でリフレッシュさせましたが、いい意味で馬はリラックス。栗東では敏感な面を見せていた馬が、札幌に来てからは適応も早く、おとなしくて逆に不安になるくらいです(笑い)。重い馬場も気にしないタイプで、初めての洋芝もむしろプラスでしょう」

 新馬勝ち後は3戦連続で重賞に挑戦して8→6→12着。その高い壁にはね返されてきた経緯があればこそ、自身の成長力を測る貴重な物差しとして陣営はこの舞台を捉えている。

「スタートから番手を取るタイプではなく、コーナー4つの競馬も未知数ですが、そこは天才(武豊)に託したいですね。他馬が前を意識して流れが速くなるようなら出番はあると思うので」

 小回り千八の舞台ながらも、過去に穴をあけてきたタイプは決まって差し、追い込み型。昨秋から磨き上げた同馬の瞬発力に注目して損はないはずだ。