【上半期GIを振り返る・古馬編】アーモンドアイは不思議な馬

2020年07月29日 18時20分

安田記念ではまさかの2着に…

 松浪大樹(大スポ)先週に続いて上半期のGⅠ回顧。最後は古馬路線ですね。

 舘林勲(東スポ)コロナの影響で海外遠征が難しくなり、それが逆に各路線のメンバーを充実させる皮肉な状況に。改めて海外競馬との両立が難しいことを実感させたよな。

 松浪 海外遠征推進派の僕としては手放しで喜べないんですけど、登録段階から興奮するレースが多かった。アーモンドアイがどんなレースをするかとワクワクしましたから。

 舘林 1分30秒6でヴィクトリアMを楽勝したのに、1分31秒6決着の安田記念は2着完敗。これは本当に不可思議だったけどな。「こんな稽古で大丈夫?」と思ったときほど強くて、「今度は動きも良くなった」と感じたときに負けている。そういう意味でも本当に不可思議な馬だよ。

 松浪 グランアレグリアのパフォーマンスが素晴らしかったことを差し引いても、安田記念のアーモンドアイはパンチ不足でした。あれだけの馬ですから、中2週の日程を敗因にしてほしくはないんですけどね。

 舘林 飛び抜けて強い馬なのは間違いないけど、それでも負けることはある…。そんな認識を持って、秋の調整過程をしっかりと見ていくつもりだ。

 松浪 アーモンドアイ、グランアレグリアの2頭だけでなく、上半期は牝馬が牡馬を圧倒しました。高松宮記念のモズスーパーフレアは繰り上がりの勝利ですけど、あの長い直線で逃げ粘ったんですから、この馬も含めて牝馬が頑張ったシーズンと表現したいですね。

 舘林 王道路線の大阪杯、宝塚記念のどちらも牝馬が、それも牡馬と同じローテーションで勝利した。俺はこれが何よりもすごいと思う。

 松浪 クロノジェネシスは速い馬場でもタフな馬場でも結果を出しました(大阪杯2着→宝塚記念1着)。確かに見た目からして3歳時とは違ったんですが、これほどまでとは予想できませんでしたね。レース後に担当の和田助手が「僕もビックリした」と口にしていたのが印象的でした。

 舘林 ラッキーライラックも以前とは違う馬になったよな。大阪杯勝ち時の切れは素晴らしかったよ。

 松浪 昨秋のエリザベス女王杯をスミヨンで勝ったじゃないですか。丸内助手は「彼の乗り方をイメージして、調教で体を起こすように意識している」と。それが末脚の爆発力を生んだと考えているんですよね。馬に実が入ったこともあるんでしょうけど、日々の取り組みが結果につながったことは強調しておきたいですね。

 舘林 一方で牡馬のエースとして期待されたのがオマエの大好きなサートゥルナーリアだが、宝塚記念4着はあまりにもふがいなかった。俺もたくましくなったと感じていたんだけど…。

 松浪 あの馬場であのポジションでは…という気もしないではありません。でも、それは一般的なA級馬の話。僕がサートゥルナーリアに感じていたものはそのレベルではなかった。走ってこそいなかったけど、道悪に関しては「鬼」と思っていたんですよ。過大評価だったのかな…。

 舘林 アーモンドアイに関してもそうだが、仮にも〝本紙〟の責を担わせてもらっているのだから、下手な固定観念は捨てていこう。そういう意味ではいい勉強になったシーズンだったよ。