【セレクトセール2020=初日】シ烈なディープ産駒争奪戦 コロナ禍でも落札総額104億円超

2020年07月14日 15時22分

国内1歳セリの史上最高額で落札されたシーヴの19(日本競走馬協会提供)

 国内最大のサラブレッド市場「セレクトセール2020」が13日、北海道・苫小牧のノーザンホースパークで開催された。初日の1歳馬セールでバイヤーの熱い視線を集めたのは、昨夏の急死で希少価値がグンと高まったディープインパクト産駒。「セリに出るのはこれが最後かも」という飢餓感が国内1歳馬セリ史上最高額となる5億円ホース誕生をはじめとする、シ烈なディープ産駒争奪戦を生み出した。

 新型コロナウイルスの影響で、入場制限などの規制が敷かれた今年のセレクトセール。落札価格にもその余波が出るかと思われたが、ディープインパクト産駒に限っては恐怖のウイルスも通用しなかった。

 最初の“インパクト”は4億円という超高値で落札されたフォエヴァーダーリングの19(牡)。姉は函館芝1200メートル新馬戦で2歳レコードを塗り替え、函館2歳Sで圧倒的支持を集めることが予想されるモンファボリだ。購買者である(株)ダノックスの岡田良樹ディレクターは「高額になりましたが、オーナーがどうしても欲しいということでしたので。血統もそうですし、姉が北海道ですでに勝っていて、早くから活躍できそうですからね。馬体も気に入りました」。

 この時点での国内1歳馬セリ史上最高額をすぐさま塗り替えたのは、姉に米GⅠケンタッキーオークス馬キャスリンソフィアを持つシーヴの19(牡)。5億1000万円の“メガプライス”で、「ショウナン」の冠名でおなじみの国本哲秀氏が落札した。「3回下見していたので、最初から行くと決めていた。10億円までは下りない気持ちでいたよ」と国本氏は“ビリオンホース”の価値があると力説した。

 昨年、シーズン途中で種付けを中止し、7月にこの世を去ったディープインパクト。今年誕生した産駒はごくわずかで、14日の当歳セリには一頭もエントリーしていない。「今日がディープ産駒を手に入れられる最後かも」という“飢え”が、この日上場された産駒13頭のうち9頭が億超えという、爆発的なセリを生んだのだろう。

 初日は249頭が上場され、229頭が落札(落札率は92・0%)。計18頭の1億円超えの馬が誕生した。落札総額は過去最高だった昨年(107億3200万円)をわずかに下回ったものの、104億2800万円で2年連続の100億円超え。平均価格の約4554万円も昨年に続く2番目で、コロナ禍の影響で様々な業種に影響が及んでいることを考慮すれば十分な結果と言える。

 セリ終了後、ノーザンファーム代表の吉田勝己氏は「新型コロナウイルスの影響が心配された中、(落札総額100億円突破という)この数字には驚いています」としながらも、4億円を超えた2頭については「世界的に見てもトップクラスの馬。この2頭は高額になると思っていました」と胸を張った。