【ラジオNIKKEI賞・後記】圧逃Vバビットは菊花賞で通用するか

2020年07月06日 17時47分

代打騎乗の内田博はバビットを見事勝利に導く。ベテランの円熟したワザが光った

 5日、福島競馬場で行われたGⅢラジオNIKKEI賞(3歳、芝1800メートル)は代打騎乗の内田博に導かれたバビット(牡・浜田)が逃げ切って重賞初制覇を飾った。傑出した実績馬が不在のハンデ重賞とはいえ、5馬身差の圧勝は能力があればこそ。遅れてきた大物の今後に注目だ。

 同日の阪神メイン、GⅢ・CBC賞ではデビュー2年目の斎藤が重賞初制覇。その10分後にゲートが開いた福島メインでは同期の団野がバビットとのコンビで続くことになるはずだったが…。ハイランドヴィラに騎乗していた同日7Rで不利を受けて落馬。負傷のため、その後のレースはすべて乗り替わりとなってしまった。バトンならぬ手綱を託されたのは49歳の大ベテラン・内田博。全くのテン乗りながら能力をフルに引き出す好騎乗で見事に人気勢の末脚を封印し重賞初制覇へと導いた。

「(浜田)調教師からは“2番手からでも”という話もあったが、スタートが良かったからね。無理に下げる必要もないし、馬のリズムを重視して行かせました」と難なく先手争いを制すると独り旅を決め込んだ。1000メートル通過59秒6は稍重の馬場を考慮すると緩くはない流れ。それでも「3コーナーからペースを上げていったけど、4角でも手応えは十分。直線ではさらに加速してくれた」と後続に付け入る隙を与えない。

 それどころか有力馬が早々とガス欠して脱落するのを尻目に2着パンサラッサに5馬身の大差をつけて先頭ゴールイン。8番人気の伏兵とは思えない圧倒的なパフォーマンスは“遅れてきた大物”の可能性を示唆する。

「この馬場であのペースなら止まるのが普通。4コーナーの手応えを見た時はびっくりしました」と管理する浜田調教師も自身の想定を上回る快走に驚きを隠せない。

「パドックで馬っ気を出したりと気性面は粗削りですが、現状では前向きさがレースでいい方向に出ていますね。体重こそデビューから大きく変わっていないのですが、ここにきて中身が入ってきました。内田さんからは『スタミナがあるので距離は持つ』と言ってもらいましたし、3歳馬ですから」と同師は10・25GⅠ菊花賞への参戦を宣言した。

 今回も含めての3連勝は福島→新潟→福島と“裏街道”でマークしたものだが、父ナカヤマフェスタ(凱旋門賞=2着)、母の父タイキシャトル(ジャックルマロワ賞=1着)と血統背景はワールドワイド。GⅠの大舞台で大仕事を成し遂げても不思議ではない。