【宝塚記念】クロノジェネシス 馬場レベル&ペース不問で瞬発力全開

2020年06月26日 18時30分

充実の4歳牝馬クロノジェネシスは馬体に厚みが出てきた

【宝塚記念(日曜=28日、阪神芝内2200メートル)新バージョンアップ作戦】安田記念に続いてレース最多のGⅠ馬が出走する豪華メンバーの第61回宝塚記念。魅力のある馬が揃った中で、レースキャラを熟知した新VU作戦の明石尚典記者はクロノジェネシスに◎。馬場不問の秋華賞馬を、JRA上半期総決算の一戦の主役に指名した。

 過去10年の勝ち馬に上がり33秒台はおろか34秒台前半すら皆無。大半が35秒以上でのVゴールという、GⅠステージらしからぬ上がりで勝敗が決しているのは見逃せないポイントの一つだ。必然的にレースのラスト3ハロンラップも11秒台後半から12秒台が主体。ペースに関係なく上がりを要する決着が不可避となれば、いわゆる非瞬発力型に出番が回ってくる。

 ついついそんなレースキャラを頭に思い描いてしまうところだが、最速上がりをマークした馬(タイを含む)は〈6・5・0・0〉の連対パーフェクト。数字の上では消耗戦でも、実態はいかに切れ味を引き出せるかの瞬発力比べ。表層と深層との乖離を理解した上で軸選びに着手したい。

 梅雨時のレースとあって最も頭を悩ませるのが馬場レベルの見極め。今週末も微妙な天気予報だけに、まずは晴雨兼用が大前提ということになろう。高速、低速どちらに針が触れてもまず崩れない確信を持てるのがクロノジェネシス。これまでの歩みを振り返れば、その理由がすぐにお分かりいただけるはずだ。

 これまで4つの競馬場の8~12ハロンで10戦を消化。距離、馬場レベルを問わずにオール掲示板内の安定感もさることながら、22秒台前半から24秒台まで幅広いラスト2ハロンラップにアジャストしている点は特筆に値する。新馬、アイビーS、クイーンCと3歳春までの3勝はラスト2ハロン22秒台の高速ラップ。一方、GⅠホースの仲間入りを果たした秋華賞、ジャパンC・2着のカレンブーケドールを一蹴した京都記念は24秒台。性質の全く異なるレースで最速あるいは2位の上がりをマークし、ラップ対応の懐の深さは群を抜いている。馬場レベル、ペース不問で瞬発力全開は約束されたようなものだ。

 現状、ラッキーライラックには2戦2敗で分が悪いものの、大阪杯で刻んだ自身のラスト7ハロンラップは勝ち馬の1分21秒0をコンマ2秒上回る1分20秒8。レースそのものが5分割で24秒6→24秒2→23秒7→23秒0→22秒9の漸進ラップだけに、後半のスピード持続力で上回った意味は大きい。敗戦は展開のアヤによるもので、能力は互角以上。ちょっとしたひと押しがあれば逆転は十分に可能だ。