【ユニコーンS・東西記者徹底討論】「大物」カフェファラオか「世界レベル」フルフラットか

2020年06月17日 21時33分

無傷のV3を狙うカフェファラオ

【ユニコーンS(日曜=21日、東京ダート1600メートル)東西記者徹底討論】未来の「砂王」が続々と誕生しているGIIIユニコーンSは、競馬記者にとって相馬眼が問われるレースとしていい。「独創」荒井と「馼王」西谷。なぜか北の地・函館に滞在している者同士の対決となった今回は、普段の取材への熱の入れ方が明暗を分かつことになりそうだ。

 荒井敏彦(東京スポーツ):はぁ~るばる~来たぜ♪

 西谷哲生(大阪スポーツ):いや、ボクらもう先週から函館来てますから、鉄板ネタはいらないでしょ。それにしても気候は申し分ないですよね。仕事がはかどるったらもう…。

 荒井:まさか夜もはかどってるんじゃないだろうな。

 西谷:ホテルは競馬場から徒歩30秒。街のド真ん中に泊まっている人とはモチベーションが違いますから。今年ばかりは仕事一本でいきます。

 荒井:栗東の先輩たちが腹を抱えて笑ってそう。

 西谷:厩舎の方々もすごく協力モードでもう泣きそう。馬との距離も近いし、これこそ競馬記者にとってのリア充です。

 荒井:開幕週から予想のほうは“リア終”のようだけどな。

 西谷:…。まあ、函館生活のリズムをつかめたってことで今週からはバンバンいきますよ。JRAには2鞍しかない3歳ダート重賞ゆえ、ユニコーンSは毎年豪華メンバー、かつ出世馬が誕生するのも当たり前。今年のメンバーを見渡しても、大物候補が多数いますよね。

 荒井:東京マイルの適性も大事だけど、スポットを当てるべきはまずそこ。◎カフェファラオには「大物」って言葉がピッタリだよな。

 西谷 前走のヒヤシンスSが強いの一語。二の脚がつかず、序盤は大きく置かれて、外めを進出…って競馬はお世辞にも上手とは言えませんけどね。

 荒井:キャリア2戦目ですべてが初モノ尽くし。結果的に強さが引き立つ勝ちっぷりになったよな。ゴール前は2着タガノビューティーが目一杯なのに、こちらは余裕の手応え。2度目の芝スタートならもう少し出てくれるだろうし、派手さは父アメリカンファラオ譲り。とりあえずはここに全力投球だろうけど、先々は米国に遠征してほしいよな。

 西谷:遠征うんぬんの話なら、すでに結果を出している◎フルフラットをフィーチャーしないと。カフェファラオを負かすならこの馬でしょう。JRA1勝馬が海外のビッグレース(サウジダービー)を勝ってしまうのが競馬の醍醐味。メンバーレベルにしてもセランをUAEオークスで20馬身以上ぶっちぎったダウンオンダバユーがいたり、3着のファイナルソングは芝とはいえ、次走の英1000ギニーで4着。骨っぽい相手だったのは間違いないですから。

 荒井:(そ、そうなんだ…)。すぐ海外ツウぶりやがって。何か気にくわねーな。

 西谷:それも直線でまだ遊ぶ面を見せながらの快勝です。素直に評価したほうがいいですよ。時計が極端に速くなった際に課題はありますが、そこはポテンシャルの大きさに懸けてみたい。1週前に坂路で4ハロン50秒切りの超抜時計が出て、デキもいいと聞いていますから。

 荒井:オレの2番手はタガノビューティー。ヒヤシンスSに続き、青竜Sでも(3着に)敗れはしたけど、エンジンのかかりが遅かったのは久々の影響もあっただろうからな。

 西谷:それを差し引いても勝ったデュードヴァンのほうが上でしょ。この時期の3歳馬が良馬場の東京マイルを1分36秒2で走破したのは立派。前回だけ走れば好勝負の計算が成り立ちます。東京マイルは3戦負けなしですし、叩き合いでヒルまない勝負根性も魅力ですね。

 荒井:あとはメイショウベンガルあたりか。初ダートだった前走(1勝クラス)の圧倒劇には正直、驚いた。上がりも最速にまとめてのぶっちぎりだもんな。勝ち時計は前日の古馬2勝クラスに0秒1劣るだけ。マイルが長いとは思えないし、控える競馬であの勝ちっぷりなら一発があっても驚けない。

 西谷:レッチェバロックも怖いですよ。スピード任せの2連勝の内容から、距離延長がカギにはなりますが、逆に言えば不安材料はそこだけ。いずれにしても、この馬が刻むペース次第でレースの質が大きく変わりそうですよね。

 荒井:函館滞在同士で函館スプリントS(日曜=21日、函館芝1200メートル)をスルーするわけにはいかないか。滞在取材の意地を見せないとな。

 西谷:ライトオンキューは前走(京阪杯=1着)がひと皮むけたような走り。見た目にも強かったけど、直線で手前が替わっていなかったことを考えると着差以上の評価も可能です。最終週の荒れた馬場であれだけ走れるなら洋芝も歓迎のクチでしょう。

 荒井:オレは週末まで結論は持ち越しとしておくけど、日曜に見たダイアトニックはいい感じに仕上がってそうだった。ただ、想像以上に開幕週の時計が速かったので、58キロ克服がカギになるかな。1週間みっちり取材して何とか穴馬をあぶり出してみるとするか。