【日本ダービー】サトノインプレッサ 馬っぷりはコントレイル以上

2020年05月29日 21時01分

矢作厩舎の“薄め”サトノインプレッサも侮れない

【日本ダービー(31日=日曜、東京芝2400メートル):集中連載「中村均元調教師 令和2年のロジャーバローズを探せ!(最終回)】

 中村均:旭堂さん、角居(調教師)君から聞いた話を馬券に生かすと言っていたけど、もう“今年のロジャーバローズ”を見つけたのかい?

 旭堂南鷹:サトノインプレッサです。矢作先生に話を聞いた時、コントレイルと同じぐらい、この馬の話が印象に残って。コントレイルに勝っている点は?と聞いたら、「文句なく馬っぷりだな。それと完成度ではかなわないけど、上昇度では今回も含めて将来的には、こっちに大きいものを感じている」とおっしゃっていました。

 稲富菜穂:毎日杯の勝ち方が強かったですもんね。でも、その後に皐月賞に行かなかったので、短い距離がいいのかなと思っていたんですが…。

 旭堂:先生は「距離適性もあるけど、毎日杯の後にソエが出て、皐月賞は到底使えなかった」と言ってたよ。それとNHKマイルC(13着)はレース自体も不利なことが重なって競馬をしていない。

 中村:弟子の坂井君を乗せるんだよね。ダービー初騎乗のジョッキーに、それだけ期待している馬を託す…さすが人情派の名トレーナーだな。

 旭堂:それについては、矢作先生の“単独指名”ではなかったようですよ。「実は数人の騎手の中から(坂井)瑠星を選んでいただいたんだ」って。「オーナーには感謝したいし、素直にうれしいよね。癖のある馬だから、それを知っている瑠星が乗ってくれるのは心強い。腕でも負けていないと思っている」と信頼を寄せていました。

 中村:ダービーはホースマンの夢。当日はなんともいえない雰囲気で、慣れない騎手なんて、のまれてしまうことも少なくないんだ。でも、今年は無観客。それが若いジョッキーにはいいほうに出るかもしれないな。

 旭堂:ですよね。皐月賞組は3着以下は勝負づけが済んでいるって思われてるんだったら、新興勢力の中でこの馬は上のほう!…って、これは矢作先生の言葉ですけど。

 中村:稲富さんはどう?

 稲富:ブラックホールはホープフルSの時に美浦で取材したんですけど、ずっとコンビを組んでいる石川騎手が、末脚やスタミナのすごさを話してくれたんです。それがずっと心に残っていて。

 旭堂:出た~。関東馬推しの稲富“美浦”!

 中村:いや、デビューからずっと同じ騎手が乗っているのはワーケアとこのブラックホールだけだろ。テン乗りが勝てないと言われるダービーだし、どのコンビより絆が深くて〝熟成〟しているのは強みになるよ。

 稲富:あとはコルテジアですかね。きさらぎ賞の勝ち方が格好良かったですし、今年絶好調の松山騎手からも目が離せません!

 中村:私もこの馬はちょっと気になっているんだ。2400メートル向きの体をしているし、肌がジャングルポケット。あの馬は左回りの東京でとにかく強かったからね。そもそも、その父トニービンの産駒全体が左回りを得意にしていた。ダービーの舞台は向くだろうね。

 旭堂:そのほかで中村先生が気になっている馬はいます?

 中村:ガロアクリークはキンシャサノキセキ産駒というのがちょっと引っかかるんだが、皐月賞(3着)の脚が目を引いたな。あとはダーリントンホール。皐月賞(6着)では勝負どころで(ミルコ)デムーロがコントレイルを外から押さえつけようと乗っていた。結局、加速力の違いでビュンと離されてしまったけど、コントレイルと同じか、それ以上の距離ロスがあったから。

 旭堂:これらがロジャーバローズになる可能性があると?

 中村:そうだね。ただ2強が抜けていると思うから、現時点ではあくまで3番手としての穴候補かな。そうそう、ロジャーバローズと似ているといえば、ウインカーネリアンも挙げておこう。長めの距離が良さそうな体形をしているし、いい先行力も持っている。内めのコースをサッと取れれば…去年の再現があったりしてな。

 稲富:ガロアクリーク、ダーリントンホール、ウインカーネリアン…って、先生、美浦好きですね!

 旭堂:おまえが言うな!