【オークス・東西記者徹底討論】我慢利くホウオウピースフルか断然の距離適性リリーピュアハートか

2020年05月20日 21時32分

素質の高さでは見劣りしないホウオウピースフル

【オークス(日曜=24日、東京芝2400メートル)東西記者徹底討論】春の東京GI連続開催もいよいよ佳境。日曜は牝馬クラシック第2冠・第81回オークスが行われる。例年、桜花賞組が幅を利かせるレース。今年は無敗の桜花賞馬デアリングタクトの1強ムードが漂う中、「独創」荒井&「馼王」西谷の狙いは別路線組で一致した。


 西谷哲生(大阪スポーツ):ちょっとイラッとすることを言ってもいいですか?

 荒井敏彦(東京スポーツ):何を今さら。通常営業じゃん。

 西谷:…。オークスの由来って知ってますか?

 荒井:イギリスのダービー卿が持ってた土地の名前から付けたんだろ。

 西谷:そう、たぶんイギリスの話なんですよ。調べてみたら、ヨーロッパ北部に分布してるオークって樫じゃなくて楢なんですよね。つまり…。

 荒井:マジでイラッとするな。ダービー卿くららいになれば、イギリスにも樫を生やせるんだよ。あーマジで、ダービー卿ハンパないわ。

 西谷:…。

 荒井:ハンパないといえば、◎リリーピュアハートの距離適性だな。当舞台のゆりかもめ賞の勝ちっぷりが、とにかく良かった。スローの流れにもピタリと馬群で折り合い、ラスト3ハロン11秒7→11秒3→11秒7で流れる中、上がり最速でまとめて楽々と差し切るんだから、舞台適性では2歩くらい抜けているぞ。

 西谷:まずは8分の2の抽選突破が大前提になりますが、確かに出られれば面白い存在になるでしょうね。折り合いに全く問題のない馬で、陣営も早くから、ここ目標を公言していました。

 荒井:忘れな草賞での3着取りこぼしがホント痛い。跳びの大きい、軽い走りをする馬だけに、道悪馬場がすべてだろ。広い東京の良馬場なら違うはずだし、福永ジョッキーが抽選の身でも手放さないのが、この馬の将来性の高さの表れだろうな。

 西谷:実はボクも非桜花賞組狙い。◎ホウオウピースフルですね。

 荒井:まあ、フローラS組では勝ち馬より、こっちだろうな。

 西谷 前走(フローラS=2着)は道中で行きたがってスタミナをかなり消耗しましたし、直線でも追い出しを待たされるロスがありました。それでもタイム差なしの2着。自身もレースレコードでの走破なら、負けて強しの内容です。

 荒井:ただ、2~6ハロン目が11秒台のよどみのない流れで、あの感じではな。正直、距離延長に不安が残る。

 西谷:前走のようにスタートしてすぐコーナーのある舞台は馬が力みやすいと聞きます。普段からテンションの高いタイプのようですし、距離や流れより、むしろそのあたりが影響したのかも。最初のコーナーまでの距離が3倍以上に延びる今回は、道中の我慢が利いてくれませんかね。

 荒井:オレは対抗も藤原英厩舎から。ミヤマザクラは昨夏の函館入厩時から評判になっていた馬で注目してたんだ。本質的に高速上がりに不安のある馬がマイル重賞(クイーンC)を勝てたこと自体、潜在能力の高さの表れだろう。

 西谷:厩舎サイドも「この時期の牝馬で自分のリズムを持っている馬は、なかなかいない」と絶賛していました。

 荒井:桜花賞は3角過ぎあたりで馬場に脚を取られ、そのリズムを崩したにもかかわらず、ラストは地力で掲示板入り。乾いた馬場&距離延長で逆転の目は残されているんじゃないか。

 西谷:とはいえ、デアリングタクトの桜花賞は強烈でした。勝ちパターンに持ち込んだ2歳女王レシステンシアを大外からねじ伏せましたからね。本質的に2400メートルは少し長いとは思いますが、この時期なら絶対能力でカバーできますから。

 荒井:オレが3番手評価に落としたのは、桜花賞は父エピファネイア譲りの道悪適性がハンパなく高かったゆえの快勝にも見えたんだよな。

 西谷:慎重ですね。

 荒井:乾いた馬場だったら、完勝するほど他馬との力量差はなかったのでは…と。

 西谷:そう考えればクラヴァシュドールにも可能性はありますかね。桜花賞(4着)は3コーナーで前が狭くなり、ポジションを下げるロス。よくあそこまで盛り返してきました。まだ勝負付けは終わってないのかも。

 荒井:スイートピーSで無傷の連勝を飾ったデゼルはカワカミプリンセスを思い出す。ただ、レーンが引き続き騎乗するとなると、穴人気になりそうなんだよな。

 西谷:サンクテュエールはルメール騎乗でも、さすがに人気を落としますよね。桜花賞(6着)は雨馬場に泣きましたが、牝馬でシンザン記念を勝つくらいですから、能力はここでも通用するはずです。